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“JUDO”と“柔道”

2009-08-20 06:49:12 | その他
MSN産経ニュース 『足取り技禁止を検討「朽ち木倒し」も対象か 国際柔道連盟』
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国際柔道連盟(IJF)が、手で下半身を攻める技について、国際試合のルールで「禁止技」とする方向で検討を進めていることが19日、分かった。相手の片足を取って体を後方に押し倒す「朽ち木倒し」など、最大で4つの技が対象となる可能性がある。
ほかに“禁じ手”の検討対象となるのは、「もろ手刈り」「肩車」「すくい投げ」。

IJFは今年1月から、立った姿勢でズボンを握る行為に「指導」の反則を与える改正ルールを施行。しかし、国際審判員の間で徹底されておらず、タックルの連発などが横行している。欧州系のIJF理事の間には「レスリングと変わらないではないか」と危ぶむ意見が根強く、足を取る行為に厳しい措置を求める案が出たという。
----ここまで引用(抜粋)----------------------------------


いまや世界のスポーツとなった柔道。
しかし、柔道が世界に広まるにつれて、それは“JUDO”となり、日本人がイメージする武道としての“柔道”とは異質のスポーツに変化しつつあります。

最近特に目に付くようになった“足取り技”の横行も、柔道からJUDOへの変化を示すひとつの現象だと言えます。
足取り技なるものは、相手の意表をついたり、流れの中で崩れた態勢から一発逆転をねらう“奇襲攻撃”です。
なので、最初からそれを狙って組み合わないというような(最近よく見る)行為は、伝統的な柔道家の感覚からは生まれない“作戦”だと思います。

私は(柔道家ではないですが)日本人なので、ほとんど組み合わずにいきなりタックルや捨て身技を連発する世界選手権やオリンピックの“ポイント制”試合にはもともと違和感があり、『柔道を極めようとする者がオリンピックを目指すのは間違いだ』とさえ考えています。したがって、“JUDO”の細かなルール改正自体にはあまり興味がありませんでした。

しかしながら、今回、(実質的に欧州主導の)国際柔道連盟が足取り技の禁止を検討しているということは、『“柔道”本来の姿を守るべきだ』という考えが、(日本人だけでなく)欧州にもあるということかもしれず、もしもそうなら、武道の美しさが国境を越えて欧州に根付いてきた結果とも言え、それはそれで嬉しいことだと思います。

この検討の結論がどうなるかは分かりませんし、足取り技を禁止すれば“JUDO”が“柔道”に近付くという単純なものではないとは思います。
ですが、世界選手権をはじめとする国際大会で、柔道着を着たレスリング選手の掴み合いを見せられることが減るのであれば、こうした動きは素直に歓迎したいと思います。
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