とりあえず一口馬主の楽しいこと

気合の出資馬応援と飲み食い! たま~に趣味の話題など。。(^^ゞ

パンサラッサ:2023サウジカップ 1000万ドルの逃走劇!!

2018募集馬展示会報告・木村秀則牧場編(2)

2018-10-17 05:33:28 | イベント・募集馬検討
木村秀則牧場編の2回目は、まだ募集されるかどうかが全く決まっていない当歳馬4頭の紹介です。
そして展示会報告の中で、馬に関するものはこれが最終回になります。
このあとは、毎度のことで申し訳ないですが、一応、“うまいもの編”というやつを予定しています(^_^;

それでですね、『募集されるかどうかが全く決まっていない』とはどういうことなのか?
これはクラブにきちんと聞いたわけではないのですが、展示会同行のクラブの方(誰と誰かはご存知の通り(^^))と、木村さんの何気ないやり取りを聞いた限りでは、どうやらこういう構図ではないかと思いました。
木村さんは、クラブから預託された繁殖の仔は、基本的にクラブで募集として欲しい。
クラブとしては、募集しても売れ残ることが予想される馬は、セール等で売ってしまった方が面倒(?)がない。

両者のスタンスについては、(ご意見はいろいろあるでしょうが)『まあ、そういうことかな』と思います。
では、今回見せて頂いた当歳馬たちの立場はというと、木村さんは、「なかなかイイ馬だし、会員の皆さんに出資をしてもらいたい」で、クラブは、「展示してみて反応が良ければ募集するが、そうでもなければ売っちゃおうかなぁ」ということなのでしょう。
サラブレッドには経済動物の側面があり、思いだけでは回らないところもありますから、募集ラインアップにいれるかどうかの判断が難しくなるのは、ある程度は仕方がないって事ですかね。

あと、巷でよく言われる、『セールで売った馬の方が良く走っている』みたいな話についてですが…
誤解を恐れずに言えば、それはクラブが“売れそうかどうか”を基準に振り分けた結果であって、それ以上でも以下でもないでしょう。
(書き方が悪いですかね? 別に、振り分けが悪いという気はありませんので、ご理解のほどをm(_ _)m)
本当はミトノレインボーなど、募集されて全然おかしくない馬でしたけどね(^_^;

とにかく、未募集当歳馬の最初は、スイートマカロン'18です。






ご承知の通り、スイートマカロン'18はグランソヴァールの半弟であり、現在募集中のスイートマカロン'17の全弟になります。
見た目で言えば、(毛色の違いもあるので)グランソヴァールよりもスイートマカロン'17に近い印象ですが、木村さんによれば、「全姉の同時期に比べて本馬の方が一回り大きく、幅は薄手に出ています」とのこと。
確かにスイートマカロンの仔は、(デストリーライズもそうですが)馬格があってガッチリしているイメージが強く、そういう先入観を持って本馬を見ると、少し華奢なタイプと感じるかもしれません。

さらに木村さんは、「姉はバランス良くまとまっていて、芝でもダートでもといった印象でしたが、本馬は父スピルバーグが強く出たのか、放牧地での動きも素軽く、スピードで勝負する芝馬タイプに見えています」とも仰っていました。
果たしてどういう馬に完成していくかはこれからですが、グランソヴァールがまずまずのデビュー戦を見せたことで、スイートマカロンの“堅実な仔出し”は再認識されたと思います。
父がスピルバーグに替わってどうなるのか、そこは全くの未知数ながら、今の流れであれば(2017年産の売れ行きも実は重要)本馬が来年のラインアップに入ってもおかしくないのではないでしょうか。

ちなみにスイートマカロンにスピルバーグの配合を推薦したのは、広尾の血統アドバイザー竹内さんだそうです。
竹内さんの本配合についての診断は、スイートマカロン'17のカタログ等に載っていますので、そちらを参照頂ければですが、リファール強調のディープインパクト×ストームキャット配合というやつで、なかなかマニアックな血統構成になっているようです。
でも、そうなるとあれですよねぇ、もしも本馬が募集されるのであれば、牝馬の17年産ではなく芝タイプの牡馬に出ている18年産が欲しい、みたいな人も多いんじゃないですかねぇ(^_^;



続いての未募集当歳馬は、ステラリード'18です。






ステラリードは繁殖として大きな期待を背負っていますが、今のところ結果は出ていません。
もしも一頭でも二頭でもステラリードから活躍馬が出ていたら、今年の当歳募集はゴッドフロアー'18とこの馬だったかもしれず、それを考えると今度こそ活躍馬になって欲しい、と願わずにはいられません。
あ、ひとつ上に募集中のルーラーシップ牝馬がいますけれど、彼女もまだ走ってはいませんからね(^_^;

その意味では、ステラリード'18は産駒初の牡馬、しかも父はあのモーリスですから、字面のインパクトは充分に魅力的です。
ゴッドフロアー'18同様に、サンデーサイレンス4×3という分かりやすい血統上のキャッチポイントもありますし。。
(個人的には、サンデーの3×4を持つ馬は、他の血統要素との組み合わせ次第と思っていますが)
そう考えると、この馬も来年のラインアップに加わっていて全く不思議はないですし、むしろ、是非とも募集して欲しい一頭です。
(6月にこの馬を見せて頂いた時、私が着ていたジャケットの袖口をかじって離さなかったなぁ… 可愛かったなぁ…)

本馬はゴッドフロアー'18と並んで出てきたのですが、横からではハッキリわからなかったものの、歩かせた時に前後から見てみると、明らかに本馬の方が薄手、ゴッドフロアー'18の方が幅がある身体つきでした。
これは木村さんもそう仰っていて、「まだ薄い馬体をしていますが、これから成長すると思います。気が勝っていてチャカチャカ歩くようなところもありますが、身体つきがすっきりしている分、動きはスポーティです」とのコメントがありました。
当歳のこの時期ですから、今後の成長は当然として、この馬も本当にきれいでバランスはいいです。
やや薄手でも、ステラリードの仔で芝馬とすると、中型でバランスの良い本馬のようなタイプがイメージ通りなのでしょう。
17年産もそうですが、何とか母ステラリードの評価を高めるためにも、18年産にはこのまま順調に成長してもらい、無事にラインアップ入りを果たして欲しいと思います。(募集されたら出資候補!)



未募集当歳馬の3頭目は、ウェルシュステラ'18です。








本馬とこの後に紹介するグレイスフルソング'18は、まだ離乳前なのでそれぞれ母と一緒に登場してきました。
ウェルシュステラについて一言書いておくと、このグランプリボス産駒のウェルシュステラ'18が最後の産駒になるとのこと。
この話は6月の訪問時にも伺っていたのですが、ウェルシュステラの今後については今回初めて、「功労馬としてこの牧場で過ごしてもらいます。なので、希望があれば会うこともできると思います」との話がありましたので紹介しておきます。

さて、グランプリボス産駒の牡馬、ウェルシュステラ'18ですが、この馬は本当に姿かたちがいいです。
個人的な好みではありますが、今回見た当歳馬の中ではヴェイパー'18とこの馬、そしてゴッドフロアー'18あたりが特に目立っていた気がします。(当然ながら、他の馬が悪いわけではありません)
全体的なバランス、馬体の幅、筋肉の付き方、脚の長さ綺麗さなど、本当にイイ馬だなぁと。。
素人の馬見なので話半分に聞いて頂ければ結構ですが、姿かたちだけで言えば、この18年産は過去のウェルシュステラ産駒たちとも一味違う輝きを放っているように感じました。

ところがですね、木村さんに本馬のことをお聞きしたら、「いやぁ、この馬はブッ飛んでいるので…。テへ」と意味不明の反応で。
確か、6月にお邪魔したときには、「少し人見知りで臆病ですが、格好がすごくイイです。グランプリボス産駒はこういう(慎重で形がイイ)タイプが多いみたいですよ」と仰っていたはずで、もう一度そのことを振ってみると、「確かに形はすごくイイです。走りも力強いし、トモ、お尻に生まれつき力があるみたいです。でも、何しろオテンテンな仔で…」ですって。
うーむ。。私も木村さんには結構長くお世話になっていますが、『ブッ飛びでオテンテンな仔』との表現は初めて聞いたような…
しかも、「テへへ、ウシシ」みたいな、なんか嬉しそうな反応でしたし…

まあ、父グランプリボスの評価が未知数なので、何とも言いようがないのですが、それ以上に木村さんの説明が良くわからない。。
あれほど生産馬の良いところを上手にアピールするあの木村さんがですよ、『ブッ飛びでオテンテンな仔』だなんて。
見た目の格好良さに加え、グランプリボスの配合を推薦したのが矢作先生との話を聞いていたので、本馬にはかなりの期待をしているのですが、そんなことがどうでもいいと思えるぐらい、木村さんの表現が気になって仕方がない私なのでした(^_^;
(でも、とにかく形がイイ馬なので、募集されたら出資候補でしょう)



さて、未募集当歳馬の大トリは、グレイスフルソング'18です。











母グレイスフルソングも元気そうで何より。 まだまだ若くて木村さんにも繁殖として期待をされています。
そのグレイスフルソングですが、世界的良血を売りに、2頭続けて産駒をクラブに送り込みましたが、結果は皆さんご承知の通り。
いまだ活躍馬を出すことができず、ここ二世代は産駒が募集ラインアップ入りできませんでした。

そんなグレイスフルソングが、今まで活躍を出せていない理由の一つに、『種牡馬との血統レベルアンマッチ』があるかもしれません。
『種牡馬との血統レベルアンマッチ』とは、つまり、グレイス嬢ほどの良血馬の場合、配合相手の種牡馬もあるレベル以上の活力を持っている必要があり、そこがアンマッチだと母系の潜在能力を引き出すことができない、というやつです。
グレイスフルソングはこれまでにキングカメハメハ、ネオユニヴァース、キングズベスト、マジェスティックウォリアーと、決してダメな種牡馬を配合されているわけではないものの、それでもひょっとするとアンマッチが起きているのかも…
もうあれですね、逆転のためにはいくしかないっしょ、一発4000万!!(^_^;

冗談(?)はさて置き、18年産はディープブリランテの牝で、木村さんによれば、「グレイスの仔は、最初は薄手でトモが緩い馬が多いのですが、この仔は筋肉質でキビキビ歩けます。性格も前向きで、牧場に戻って後継になって欲しい」とのことでした。
また、「(グレイスの仔は)形がどんどん変わる仔が多い中、この仔は生まれた時からずっとこの形をキープしています」とも。。
形がどんどん変わり、大きく崩れたところで完成してしまった兄(誰?(^_^;))とは違うとの見解を示してくれました。
(今思えば、最初の仔をキンカメじゃなくてディープにしておけば…)

グレイスフルソングの後継として考えるのであれば、それはクラブで募集するに越したことはありません。
クラブ馬であれば、アクシデントさえなければ必ず牧場に戻せるわけですし、これほどの血統をつないでゆく価値を考えれば、単に売れる売れないだけで判断するよりも… と、勝手なことをはいくらでも書けますが、なかなか難しいところでしょうね。
18年産は、今は募集されても全然おかしくない以上にバランスが良く、将来に十分な期待を抱かせる姿形なのですが、何と言ってもキンカメ産駒の長兄の印象が強烈でしたから、そこをクラブがどう判断するのか… です。
個人的には、このレベルのイイ馬が出たのであれば、普通に募集してくれてOKだと思いますけれど。。(^^ゞ



先週の月曜日以来、途中で休みを挟みながら続けてきた展示会報告ですが、これで馬関連の話は終了です。
今年はカタログや公式に載りにくい話を中心にしたつもりですが、その日の体調によって書く内容やテンションにバラツキがあり、(特に追加募集馬関連では)馬についての感想以外のこともたくさん書いてしまいました。
まあ、何事にも勢いというものがありますから、そこは笑ってご容赦ください。(と言って誤魔化すしかない。。(^^ゞ)

最後になりますが、今年の展示会は台風による日程変更もありながら、クラブの皆さん、牧場、育成場のご協力により、とても楽しく刺激的なものになりました。 この場を借りて、改めて感謝をしたいと思います。
本当にありがとうございました。 また来年もよろしくお願い申し上げますm(_ _)m

*広尾TC募集馬ページ → https://www.hirootc.jp/sellhorses/


*広尾TC様のご厚意により、クラブ公式HP等からの情報転載の許可を頂いています。
Comments (20)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする