◇ZBAT!競馬『【札幌5R・新馬】1番人気テーオーメアリーがスピード生かしてV』
8月8日の札幌5R・2歳新馬(芝1200m)は、クリストフ・ルメール騎手騎乗の1番人気テーオーメアリー(牝、栗東・梅田智之厩舎)が好スタートからスピード満点の走りで逃げ切り勝ちを果たした。タイムは1分09秒9(良)。2馬身差の2着にはマウンテンムスメ(5番人気)、さらに1馬身1/4差遅れた3着にゴットゴーゴー(3番人気)が続いた。テーオーメアリーは、父が新種牡馬のモーリスで、母リーグルメアリー、母の父アフタヌーンディーライツという血統で、交流重賞・G3北海道スプリントC勝ちしたテーオーヘリオス(父フサイチペガサス)の半妹にあたる。
◆クリストフ・ルメール騎手(1着 テーオーメアリー)「スタートからスピードを発揮してくれました。その後は前で息が入ってリラックスして走れましたし、ゴールまで伸びました。調教でもスピードのあるところを見せてくれていました。距離は1400メートルくらいまでが良さそうです」
◇ZBAT!競馬『【新潟5R・新馬】3番人気ストゥーティが好位から抜け出して快勝』
8月8日の新潟5R・2歳新馬(芝・外1600m)は、福永祐一騎手騎乗の3番人気ストゥーティ(牝、栗東・奥村豊厩舎)が好位4、5番手から直線は緩い馬場に失速することなく伸びて後続を押し切った。タイムは1分36秒8(稍重)。アタマ差の2着にはレッドベルオーブ(1番人気)、さらに1馬身半差遅れた3着にクッキートン(5番人気)が入線した。ストゥーティは、父が新種牡馬のモーリスで、母リラヴァティはG3・マーメイドS勝ち、母の父はゼンノロブロイという血統。
◆福永祐一騎手(1着 ストゥーティ) 「ウッドチップでの動きはもうひとつだったけど、返し馬で芝のフットワークが良かったので、やれるんじゃないかと思っていた。スタートも決まって理想的なポジションで運べたし、最後も追い出しを待つ余裕はあった。スッと切れるわけじゃないけど、よくしつけられている」
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札幌5R 芝1200mの新馬戦でテーオ―メアリー(1番人気)、新潟5R 芝1600mの新馬戦でストゥーティ(3番人気)が相次いで新馬勝ちを飾り、新種牡馬モーリス産駒の通算勝利数は一気に「3」となりました。これで、カイザーノヴァも『モーリス産駒唯一の勝ち馬』と言われずに済みますので、何だかんだで少し気が楽になった気がします(^^ゞ
ちなみにテーオーメアリーは、好スタートからスピードの違いでハナに立ち、そのまま後続に影を踏ませない逃げ切り勝ち、一方のストゥーティは、好位追走から直線で早め先頭、最後は1番人気のレッドベルオーブの猛追をアタマ差凌ぎ切るしぶとい競馬での勝利でした。
どちらの馬もスピード充分で今後に期待が持てる内容でしたが、カイザーノヴァとはタイプが違います。モーリス産駒の傾向は?と言われると微妙ではありますが、この調子なら当初心配されなようなことにはならず、モーリス産駒は今後もそれなりに勝利数を伸ばしていくことになるでしょう。カイザーノヴァはクローバー賞出走を控えてもいますから、この流れは心強いですね。
もう一頭の注目の新種牡馬、ドゥラメンテは7月以降に勝ち星を量産し、先週末時点で2歳リーディング首位(2位はキズナ)。これからモーリス産駒が活躍をしていけば、今後数年間は種牡馬群雄割拠の面白い時代になっていきそうです。正直、サンデーサイレンスやディープインパクトのような絶対王者がいない時代というのは、一口馬主的には結構やりがいがありますからね(^^)
吉澤ステーブル在厩のヴィジャーヤは、おもにBTCの坂路を中心として各コースを併用し、ハロン17~20秒ペースのキャンターを消化。週1~2回の速めを乗り込まれています。7月下旬の馬体重は465kgです。
◇本田広報担当のコメント 「ハロン13秒を切る時計になっても、スピードに乗ってスイスイ。息遣いや手応えは明らかに良化傾向にありますね。課題の口向きに関しては以前よりも緩和されており、広いコースやフラットコースでは安定した動きに。まだ屋内の坂路でスイッチが入った時などに、ハミの操作を受け入れずに右に頼ってしまうことがありますので、今後さらにスムーズな走りを身につけていければと思います。馬体面では筋肉のメリハリが増すなど、順調に強化中です」
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馬体重は6月下旬と変わりなく465kg。どうやら馬体のサイズは定まってきた感じですかね。質量ともに豊富な調教、週1、2回の速めを継続しながらの体重キープですから、トレセンに入っても大きく減ることはなく、大体お父さんと同じぐらいの馬体重(450kg前後)でデビューをするイメージかもしれません。
BTCでの走りに関しては、これはもうずっと高い評価のままですね。「ハロン13秒を切る時計になってもスピードに乗ってスイスイ。息遣いや手応えは明らかに良化傾向にある」と、ここまで前向きなコメントになるのは、褒め上手な本田さんにしても珍しいことですし、課題と言われた口向きも徐々に良くなっているとなれば、さらに期待が膨らむのも仕方がないでしょう(^^ゞ
あとは、スイッチが入った時に右にモタれる癖が緩和されれば…。
ここまで順調だと、ついデビューを急かしたくなるところですが、右へのモタれ癖などは早いうちに矯正しておかないと後が面倒です。もう、この馬がある程度以上に走ることは間違いないと思いますので、本州が猛暑の間に(おさらいも含めて)基礎をしっかりマスターし、(完璧ではないにしろ)出来るだけ不安がない状態でデビュー戦に向かって欲しいと思います。
【吉澤ステーブル在厩のヴィジャーヤ:公式HP(7/16更新分)より】
栗東トレセン在厩のゴッドシエルは、7日、ゲート試験に合格しています。
◇松永幹調教師のコメント 「しっかりと走れる良い子ですよ。ただ、初入厩、ゲート、そしてこの暑さと、決して楽な状況下ではありませんからね。まずは週末から来週にかけての馬の様子をよく確認しつつ、今後のプランを考えていきましょう。場合によっては、いったんリフレッシュ放牧を挟んであげてもイイかなと思っています」
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ゲート試験にあっさり一発合格、想定通りとは言え、変なところで躓かないで良かったです。松永先生の「しっかりと走れる良い子」というのも何だかほのぼのとした表現で、かつての管理馬ゴッドフロアーの息子のことを、大切に考えてくれているのが伝わってきますね(^^)
このままデビューをめざすかどうかは週明けの様子を見てからになるとのことですが、6月10日にイクタトレーニングファームに移ってからの二ヶ月、随分と新しい経験をしましたからね。どちらかというと、体調面より気持ちの面を中心に確認、判断する感じなのかもしれません。
まあ、直接的には猛暑を避ける意味もありますし、走りに関しては真面目で前向きな馬だけに、一旦、リフレッシュを挟んでも大きく遅れる心配はなさそうで…
そんなこんなを考えると、(正直、昨日まではストレートでのデビューを期待していたものの)ここは冷静になって、暑さが落ち着いてから再始動する作戦採用でイイのかもしれません。デビューの目標は9月後半の中京開催か、あるいは10月の京都開催までを視野に入れるイメージで。。
イクタトレーニングファーム、そしてトレセンでの感触から、この馬がある程度以上に走る手応えはつかめた気がします。それだけに、ストレートデビューを狙うにしろリフレッシュを挟むにしろ、しっかりと態勢を整えて、できるだけ良い状態でデビュー戦を迎えさせてあげたいなぁと…。
カイザーノヴァやバスラットレオンはゲート合格直後に派手なデビュー勝ちを決めましたが、あれは北海道限定の『必殺!矢作スペシャル』がさく裂したパターンですからね。ゴッドシエルには、松永幹厩舎の所属馬らしく、しっかり地に足をつけて着実なスタートを切って欲しいと思います(^^)
*広尾TC様より、クラブ公式HP等からの情報転載許可を頂いています。