シュウジデイファーム在厩のバスラットレオンは、今週は楽をさせてソエのケアに専念。来週から乗り進めていく予定になっています。
◇石川代表のコメント 「今のうちにやれることは何でもやっておきたいですからね。ここまでに右前のソエに対して二度の焼烙治療を行っており、近日中にもう一度施してから再びBTCへ。なるべく良いコンディションで札幌2歳ステークスを迎えられるよう、スケジュールから逆算して色々と手をかけているところです」
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デビュー戦であの勝ち方をして、大きな期待を背負って2歳ステークスにいくわけですからね。石川代表が「やれることは何でもやっておきたい」と仰る気持ちは良くわかります。特に北海道シリーズにおけるシュウジデイファームの存在は、矢作厩舎にとってもすごく大きな意味がありますし、ここが本領発揮のしどころ、腕の見せどころではないでしょうか(^^)
ここにきてソエが出るなど若さを見せているバスラットレオンですが、それはそのまま伸びしろの大きさを示しているとも言えるでしょう。この先、バスラットレオンがどこまで強くなるかは分かりませんが、今から札幌2歳Sまでの約一ヶ月、誰が何と言おうがいろいろな妄想で楽しませてもらうつもりです。(それを全部書くとアレなので、ここでは控え目にしますけれど(^^ゞ)
ちなみに先週、クレッシェンドラヴのライバルでもあった、スティッフェリオ引退のニュースがありました。
今年の天皇賞・春で11番人気ながら2着と好走したスティッフェリオ(栗・音無、牡6)が左前脚に屈腱炎を発症したため、現役を引退することが28日、分かった。所有する社台サラブレッドクラブがホームページで発表した。宝塚記念11着後に左前脚のつなぎ部分に腫れが見られ、エコー検査の結果、重度の屈腱炎が判明したため引退が決まった。通算29戦8勝。2018年福島記念、19年小倉大賞典、産経賞オールカマーと重賞3勝を挙げた。
そのスティッフェリオさん、バスラットレオンとは母どうしが姉妹、つまりいとこの関係になります。お馴染み竹内さんの血統診断では、New Approach×Cape Crossの欧州本格派血統にキズナの配合で、底力、スピードに切れ味を補強した点が強調されていましたが、活力ある母系にキズナというだけでも大雑把に魅力的。決して早熟タイプでないところも、バスラットレオンのセールスポイントだと思います(^^)
【7/26札幌5R メイクデビュー札幌でのバスラットレオン:公式HPより】
シュウジデイファーム在厩のカイザーノヴァは、おもにBTCの坂路において、週2回の速めを織り交ぜて調整されています。
◇石川代表のコメント 「きのうも坂路で3F40秒程度を消化。『来週12日の札幌競馬場入厩』(矢作調教師)に向けて、しっかりと乗り込んでいます。攻め馬を派手に見せるタイプではないのかもしれませんが、実戦を経験してきたことで、動き自体は以前よりもパワーアップしているように感じます」
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23日のクローバー賞に向けて、調整が順調に進んでいるようです。
12日に札幌入りをするとのことですが、芝とダートしかない札幌競馬場は、(特に今年は裏函禁止なので)調教時間帯にコースが混みあうなどの不都合も考えられますからね。シュウジデイファームでしっかりやって、直前入厩でサッとレースに向かう作戦がとれるのは心強いです。
それにしても、石川代表が「攻め馬を派手に見せるタイプではないのかもしれません」とコメントしているという事は、やはりカイザーノヴァさん、BTCでは本気になれないのかも…。考えてみれば、初戦は直線で外の馬にぶつかってから、ようやく切れた走りを見せたわけですし、2戦目で本気になったのは、実質、最後の150mだけのようにも感じました。
まだハッキリしたことは分かりませんが、どうやればこの馬の『本気キスイッチ』を入れることができるのか、そのあたりが今後のポイントになるのかもしれません。次走は今後に向けての試金石でもありますので、是非ともカイザーノヴァらしい『切れた走り』を見せて欲しいです!
【7/11函館11R メイクデビュー函館でのカイザーノヴァ:公式HPより】
ファンタストクラブ在厩のリナーシェは、おもに屋外と屋根付きの坂路を併用して、ハロン17~18秒ペースのキャンターを消化。週1~2回、15-15程度を乗り込まれています。
◇米田育成広報のコメント 「もう15-15を何本かやっていますので、4日は終い1Fだけ15秒台でサーッと。馬体重の増減と調教の強度のバランスを考えながら、適度に緩急をつけて乗り進めています。目方は変わらず412kg。馬体面でもうひと成長、もうひと回り大きくなって欲しいところです」
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15-15を継続し、順調に調整されてはいますが、やはり馬体が増えてこないのが気掛かりです。せめて420kgにはなって欲しいのですが、そううまくコトが運ぶかどうか、微妙なところかもしれません。本来であれば、もっとバンバン鍛えたいところながら、本馬の場合はどうしても「馬体重の増減と調教強度のバランス」をとる必要がありますからね。
とは言え、札幌開催のうちに一つ勝ち、そのあとに成長促進を図るのが理想の流れですので、難しい調整にはなりますが、できるだけ良い状態で送り出して頂ければと思いますm(_ _)m
【6/13函館5R メイクデビュー函館でのリナーシェ:公式HPより】
宇治田原優駿ステーブル在厩のマーテルは、先週末より騎乗運動へ移行しています。8/4の馬体重は462kgです。
◇青山調教主任のコメント 「笹針の効果でしょうか。出掛けの背中の感じがスムーズになっていますので、やはり施術しておいて良かったと思います。現在はトラックで速歩と軽いキャンターを合計で2400m、坂路でハッキング1本を消化。今週一杯はこのメニューで調整を図り、来週から普通キャンターに移行していきたいです。暑くなってきましたが、楽をさせていたこともあり、以前よりも飼葉を食べるスピードが早くなっている気がします」
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先週から今週にかけて、ペースを落としたことが良いリフレッシュになったようです。これから本格的に暑くなりますが、ここで体調が良くなったことは、今後の調整過程に大きなプラスになるでしょう。
このあとは、8月一杯で入厩準備を整えて、月末から9月初めにかけてトレセンに帰厩、改めてデビュー戦をめざしていくスケジュール感でしょうか。その頃まで460kg台の馬体重がキープできているかどうか(ホントはもっと増えて欲しいですが)、そのあたりが次の注目ポイントになりそうです。
このところ、ようやくドゥラメンテ産駒に勢いが出てきましたし、時間をかけて乗り込んだ分の成果が、いきなりデビュー戦から見られることを期待します!
宇治田原優駿ステーブル在厩のパンサラッサは、おもにトラックで軽め2400m、坂路でハロン18秒ペースのキャンター1本を乗り込まれています。
◇乾主任のコメント 「騎乗時や引き馬の際などにちょっかいを出してくることもありますが、馬にとっては遊んでいるつもり。特に暴れるようなことはなく、この馬なりに落ち着いた精神状態にあります。朝早い時間帯に乗っていますので、この暑さも大丈夫そうですし、飼葉喰いなどにも問題はありません」
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「騎乗時や引き馬の際などにちょっかいを出してくる」あたり、本馬はまだ子どもっぽさを残しているのでしょう。ただ、それでも重賞で好走するだけのパフォーマンスを出せるのは素質の高さゆえ。この休み中にも成長が進んでいるでしょうし、9月の復帰戦が楽しみで仕方がありません。
次走は更なる相手強化が予想されますが、同世代の一線級との差は着実に縮まっていると思います。次走セントライト記念が、そのことを実感するレースになってくれたら嬉しいですね(^^) (一線級と言っても、さすがに同じ厩舎のコントレイル様は別格感がありますが(^^;))
幸い、暑さにへばる素振りもないようですし、このままアクシデントなく夏を乗り切って欲しいです!
【7/5福島11R ラジオNIKKEI賞でのパンサラッサ:公式HPより】