グランソヴァールは本日(7/30)付けで競走馬登録を抹消いたしました。なお、出資会員の皆様には詳細をオフィシャルサイト等でご案内いたしますので、ご確認のほどお願いいたします。長きにわたる皆様からのご支援に対しまして、心より御礼申し上げます。温かいご声援、誠にありがとうございました。
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クラブから、正式にグランソヴァールの競走馬登録を抹消した旨の報告がありました。
グランソヴァールとは2017年秋の展示会で初めて会って以来、4年近くになる長い付き合いでしたから、どうしても寂しい気持ちになってしまいます。ただ、今回は引退後の引受先がJRA、しかも中山競馬場で誘導馬になることが決まっており、新たなステージでの活躍が期待できるという、とても恵まれた引退になったのはありがたいです。
本馬についての思い出はたくさんあり、全てを書いていくと大変な量になってしまいます。なので、特に印象に残っている出来事をいくつかピックアップして振り返ってみたいと思います。
まずは、2017年秋の展示会での印象ですが、『2016年産募集馬展示会報告・スイートマカロン'16 & ステラリード'16』の中で、『歩かせたときの動きは本当に良かった(中略)比較的リーズナブルな価格設定も含めて、この世代のダークホース的存在になるかもしれません』と書いていて、とても良く見えたことを憶えています。ただし、この世代には同じダンカーク産駒のナグラーダ(レフィナーダ’16)がいて、先にそちらに出資をしていた関係で、実際に出資をするまでには随分と考えたんですよね(^^;)
初勝利を飾ったのはデビュー2戦目、1番人気(単勝1.7倍)に推された2018年11月のダート1400m戦でした。しかも、この時の勝ち方が非常に鮮やかで、2着馬に5馬身差(3着は2着からさらに8馬身差!)、GCの結果分析でもタイムランクBと高評価を受ける内容だったので、2勝目もアッという間に勝つだろうと思いましたし、この馬は一体どこまで強くなるのだろう!?とワクワクさせてもらいました。
【グランソヴァール】鼻歌まじりの大楽勝(^ .^)y-~~ 東京2R 2歳未勝利・優勝!
初勝利後の思い出として、1勝馬の身でありながら天皇賞をめざすグローリーヴェイズの調教パートナーを務めたことも、とても印象に残っています。確かにグランソヴァールは、調教でとても良く動くタイプでしたが、それにしても超格上馬のパ―トナーに指名されるとは、これは期待されていないわけがない!と思ったものです(^^ゞ
【グランソヴァール】一週前、グローリーヴェイズ相手に完璧な先導役
しかしながら、さすがに2勝目ゲットはそこまで簡単な話ではなく、次走以降、掲示板以上の堅実な走りはするものの勝ち切れず… 実際に勝てたのは2019年10月のことでした。その間はダート・芝、1600・1400mなど様々な適性を探りつつ、本格化の時を楽しみにしていた感じです。
【グランソヴァール】力量上位(^ .^)y-~~~ 10/5東京6R・優勝!
ようやく待望の2勝目を挙げたあとは果敢に完成遠征を敢行、鞍上にレジェンド武豊騎手を迎えての昇級初戦、春待月賞を7番人気(単勝8.6倍)ながらもソツのないレース運びで見事に勝利、1勝クラスに続く連勝劇で一気に3勝クラス入りを果たしました。中団前目の位置から直線でしぶとく伸びて差し切った内容、関西遠征をものともしない強い競馬でしたから、まさかこれが最後の勝利になるとは…でしたねぇ。。
【グランソヴァール】パーフェクト! 阪神9R 春待月賞・優勝\(^O^)/
【グランソヴァール】すごく乗りやすく、まだ良くなる馬 @関係者コメント
実際、春待月賞勝ち後の昇級初戦、播磨Sでは岩田康誠騎手を背に0.5秒差の3着に入りましたし、鎌倉Sを挟んだBSイレブン賞ではルメール騎手鞍上で0.2秒差4着と、3勝クラス卒業は目の前まで来ていましたから…。
ところがその後は、直線で踏ん張りがきかない大敗が続いてしまい、今年2月の白嶺S(8着)を最後に障害入り、その2戦目で負ったダメージから右前浅屈腱炎を発症したわけですが、BSイレブン賞を境に急激にパフォーマンスが落ちた理由は今でも謎ですし、本当にサラブレッドは難しいものだと改めて考えさせられました。
でもまあ、先ほどの調教パートナーの件もそうですが、武豊騎手をはじめレーンさんやルメールさんといった、広尾TC馬に乗る機会が少ないトップジョッキーに跨ってもらうなど、尾関先生がこの馬を高く評価していたのは確かだと思います。平地、障害ともに、その期待に充分に応えられたかどうかは微妙ですが、たくさん楽しませてくれたこと、思い出を残してくれたことには感謝しかありません。
グランソヴァール号、尾関先生はじめ厩舎の皆さん、坂東牧場やスピリットファームの皆さん、そして全ての関係者の方々、これまで本当にありがとうございました。いずれ近いうちに、誘導馬として晴れ舞台に立つグランソヴァ―ルを楽しみにしています!m(_ _)m
グランソヴァール
2016/3/25生 新ひだか産(木村秀則牧場)
父:ダンカーク 母:スイートマカロン(母父Tale of the Cat)
通算成績:春待月賞など18戦3勝(障害2戦0勝)
募集総額:1,600万円
獲得賞金:5,880万円(総賞金)
【引退レースとなった2021/6/12東京1R 障害未勝利戦でのグランソヴァール:公式HPより】
シュウジデイファーム在厩のアシタカは、現在は、おもにBTCの坂路またはダートトラックでハロン17~20秒ペースのキャンターを消化。週1回、坂路で速めを乗り込まれています。
◇石川代表のコメント 「坂路が使えるようになりましたので、以前のメニュー構成に戻し、直近では2本目に3F40秒程度をマーク。リフレッシュを挟んだ後は、再び順調に乗り進めることができています。元々動きはしっかりしている方ですし、最近では筋肉が付き、馬体をいっそう大きく見せるようにもなってきました」
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坂路の2本目に3F40秒程度ですから、リフレッシュ明けの調教ペースとしては、デビュー前のキングエルメスに充分追いついていると言って良いでしょう。
元々、キングエルメスより重厚なタイプと言われている本馬ですが、一番の取り柄は、全ての面で(馬体も走りも精神面も)レベルが高い優等生なところですからね。石川代表の過去コメントを見ても、足りないところや課題めいたものは一切出てこないですし、とにかくこのまま順調にトレーニングを積み重ねてもらえればと思います。
あとは、「最近は筋肉が付き馬体をいっそう大きく見せるように…」というのが、体重のさらなる増加に直結していなければイイなと。。確かに写真で見る限りボテッと太い感じは全くなく、トレーニングで筋肉質になったことが、このところの増加傾向の理由だろうと思います。ただし、そうは言っても前回近況時の523kgが、万が一、550kgに近づくような事になれば、すかさずダイエットメニューの導入をお願いしたいところです(^^;)
【シュウジデイファーム在厩のアシタカ:公式HP(2021/7/30更新分)より】
◇藤井担当のコメント 「直近でのスピード調教は22日、坂路で3F17.0-14.5-13.0をマークしました。単走で最後まで手ごたえがありましたし、元来の走行フォームの良さに段々と芯が入ってきた感じで、しっかり走れていたと思います。ゲート練習については、素直に入り、駐立も大人しく、扉の開け閉めにも動じることはありません」
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このところ、ダートコースでのキャンターと坂路速めの組み合わせが続いています。距離やペースは随時様子を見ながらなのでしょうが、引き続き順調にトレーニングが積めているのは何よりです。
ちなみに22日は坂路で3Fを17.0-14.5-13.0秒だったとのこと。この時の動きを動画で確認すると、確かにラストまでしっかり手応えがありますし、単走で真っ直ぐ駆けている姿はなかなか頼もしく映ります。ただし、3F44.5秒は全体時計としてはまだまだこれから。。元々、藤原先生はデビュー前にしっかりハードトレーニングを課すタイプですから、3F40秒程度を『いつどこでやるのか?』が次の注目ポイントになりそうです。
そうですねぇ、過去の経験上だと、牧場ではせいぜい3F42,3秒までにとどめておいて、あとは栗東近郊に移動させてから進める気もしますが、果たして本馬の場合はどうなるのか…。最近はシュウジデイファーム・矢作厩舎のやり方に慣れてしまっていますので、藤原厩舎の進め方も少しずつ思い出していきたいです(^^ゞ
【三嶋牧場・西舎共同育成場在厩のサティアナ'19:公式HP(2021/7/30更新分)より】
坂東牧場在厩のハキは、日に50分間のウォーキングマシン運動により管理されています。
◇荒木マネージャーのコメント 「獣医師とも相談し、ウォーキングマシンでの運動時間をもう10分延ばしてから、より慎重にトレッドミル入りへとつなげていくことになりました。休養期間が長くなっている分、踏み込みなどに力強さを欠いている状況ではありますが、こればかりは仕方ありませんからね。歩様自体に違和感はなく、日々良化を辿っているのは確かだと思います」
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前回の近況から2週間、そろそろトレッドミル入りをしている頃かと思っていましたが、『ここで焦って何かがあったら“元も子もない”との判断になったのでしょう。(獣医師とも相談のうえ)さらにウォーキングマシンで準備を整えてから、次のステップに進むことになったとのことですです。
ただし、これはあくまでリスクを極小化するためであり、さらなる慎重を期しての措置ですから。。歩様に違和感はなく、日々良化を辿っているとのことなので、過度な心配をすることなく次回近況を待ちたいと思います。
すでに勝ち上がっているキングエルメスはもとより、順調にトレーニング中のアシタカやアンジアンからもだいぶ遅れてしまっていますが、もともと晩成色が強いレフィナーダの仔が遅生まれ(5/22)な時点で、年明けデビュー程度の覚悟はしていましたからね。今はとにかく後戻りがないように、着実な前進をお願いしたいと思いますm(_ _)m