わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

手捻り (タタラ作り4)

2008-09-20 22:23:22 | 陶芸入門(初級、中級編)
ニ) 貼り合わせ(箱作り)

複数のタタラを組み合わせ、接着し(貼り合わせ)好みの形に仕上げる方法です。

  ・ 代表的な作品は、箱や蓋付きの箱などです。

  ① タタラの厚さは、5mm~10mm程度にすると、作り易いです。

  ② 複数のタタラを、所定の大きさ(寸法)に切ります。

  ③ 各々のタタラは、なるべく乾燥具合を均一にします。

    ・ 曲面のタタラが必要なら、曲面に変形してから、乾燥させます。

  ④ 特にタタラを縦に高く貼る場合、変形しない様に乾燥させます。

  ⑤ 二枚のタタラを接着する。

   a) 接着前に、二枚を合わせてみて、形を確認します。良ければ次に進みます。

     ・ 張り合わせ面が、90度(直角)でない場合は、特に注意。

   b)  両方の糊しろ部分に針や櫛で刻みを付け、「ドベ」を筆で塗ります。

   c)  接着面を強く押し付けて、接着します。出来れば取り付けたタタラが倒れない様に、

     板などの支えを置きます。

   d) 接着した内側に、紐状の土を軽く押し込み、指や竹ヘラで両側に土を延ばします。

    ・ 紐は補強の為で、水を入れる容器なら、水漏れ防止効果があります。

    ・ 紐に軽く筆で水を引くと、切れ難くなり、土も延ばし易くなります。

   e) 接着した外側も、繋ぎ目が無い様に、指やヘラで撫ぜます。

   f) 以上の作業を繰り返し、次々とタタラを貼り合わせ、作品に仕上げます。

 尚 密閉された様な箱の場合、最後のタタラの内側に、紐で補強はできません。

   それ故、この部分が若干弱くなります。全体の形を見て、多少強度不足でも

   良い場所に持っていきます。

   ・ 貼っていく順序は、補強の紐が取り付け易い様に、考えて下さい。

  ⑥ 仕上げ

   a) はみ出した「ドベ」は拭き取ります。

   b)  接着面の凸凹は、カンナなどで削り仕上げます。


  ホ) タタラを使った、その他の作品

   ① 市松模様: 二種類の色土を作り、交互に張り合わせる。

    ・ 一般的には、繋ぎ目に刻みやドベが使えませんので、繋ぎ目にひびや割れが出易い。

      接着面に水を付け、しっかり押し付け圧着します。

    ・ 模様が細かい程「ひび」、「割れ」が入り易いです。

   ② タタラを色々な形(葉、ハート型等)に切り、石膏型や有り合せの容器に合わせて、

     タタラを並べ作品を作ります。

    ・ 水物を入れる作品では、繋ぎ目に隙間の無い様に、タタラを並べる事。
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