従来の天然セラミックスを使う、いわゆる陶芸では、原料(粘土)に、水を含ませる、湿式による成形が、
主な成形方法ですが、「ファインセラミックス」の場合には、主に乾式成形、押し出し成形、厚膜成形が、
行われています。
5) ファインセラミックスの成形方法
成形とは、原料を焼き固める(焼結)前に、形を整える工程です。
① 乾式加圧成形
) 一軸加圧成形(金型成形)
粉体(原料)を金型に入れて、加圧し成形する方法です。
量産性が非常によく、最も一般的な方法ですが、欠点として、成形体の密度は不均一で、強度的に、
やや弱く成るのと、精密な寸法が必要な、製品には向きません。
また、単純な形状に限られます。
) CIP(シップ)(冷間静水圧成形)
ゴム型に、粉体又は、顆粒(かりゅう)を充填して、加熱せずに、静水圧を印加して、成形する
方法です。(尚、顆粒化によって、原料粉末の流動性を、改善できます。)
成形体の密度は均一で、一軸加圧成形の、欠点を克服しているが、設備に高いコストが、
掛かります。
) HP(ホットプレス)、HIP(熱間静水圧成形)
HPとは、焼結を伴いながらの、一軸加圧成形です。
HIP(ヒップ)とは、高温下で焼結を伴いながら、静水圧で成形する方法です。
熱間静水圧プレス、熱間等方圧焼結とも言います。
完成品の用途に応じて、様々な、成形方法を使い分けます。
② 押出し成形
適度に可塑性を与えた、混練原料を、シリンダ内のピストン又は、スクリューを利用して、所定の
断面形状を持つ、口金から、その断面形状を、維持したまま押出し、切断して成形体を、
得る方法です。
③ 射出成形
金型内に、熱した混練原料を、射出し、金型内で、冷却固形化させてから、取り出す成形方法です。
④ ペイントよる、印刷方法
) 厚膜印刷法
ペースト(インク)状にした粉体を、基板上に印刷又は、塗布後、乾燥、焼成して、所定厚さ
(100μm以下)と、所定形状を持った膜を、作る方法です。
スクリーン印刷法によって、厚膜ペーストを、セラミック基板上に、機能素子パターンを作り、
これを焼成して、電子回路基板を、作る方法です。
⑤ その他の方法
) メタライズ法 ; 金属を主成分とする薄い層を、セラミックスの表面に形成し、これを加熱して
金属とセラミックスを、相互に接着する方法です。
気密封着の、電極、配線形成に応用され、高融点金属法、金属酸化物法、活性金属などがあります。
) シート成形 : セラミックスのグリーンシート(テープ)を作る方法です。
又はシートを用いた成形方法。
シート積層 : グリーンシート又は、厚膜印刷によって、配線の施されたグリーンシートを
複数枚積み重ね、熱圧着して一体化します。
積層コンデンサ、積層圧電体、多層配線基板などの、製造に使います。
成形方法のみでなく、焼成、焼結方法も、色々あり、製品や、用途によって、最適な方法が、
選ばれています。
以下次回に続きます。
主な成形方法ですが、「ファインセラミックス」の場合には、主に乾式成形、押し出し成形、厚膜成形が、
行われています。
5) ファインセラミックスの成形方法
成形とは、原料を焼き固める(焼結)前に、形を整える工程です。
① 乾式加圧成形
) 一軸加圧成形(金型成形)
粉体(原料)を金型に入れて、加圧し成形する方法です。
量産性が非常によく、最も一般的な方法ですが、欠点として、成形体の密度は不均一で、強度的に、
やや弱く成るのと、精密な寸法が必要な、製品には向きません。
また、単純な形状に限られます。
) CIP(シップ)(冷間静水圧成形)
ゴム型に、粉体又は、顆粒(かりゅう)を充填して、加熱せずに、静水圧を印加して、成形する
方法です。(尚、顆粒化によって、原料粉末の流動性を、改善できます。)
成形体の密度は均一で、一軸加圧成形の、欠点を克服しているが、設備に高いコストが、
掛かります。
) HP(ホットプレス)、HIP(熱間静水圧成形)
HPとは、焼結を伴いながらの、一軸加圧成形です。
HIP(ヒップ)とは、高温下で焼結を伴いながら、静水圧で成形する方法です。
熱間静水圧プレス、熱間等方圧焼結とも言います。
完成品の用途に応じて、様々な、成形方法を使い分けます。
② 押出し成形
適度に可塑性を与えた、混練原料を、シリンダ内のピストン又は、スクリューを利用して、所定の
断面形状を持つ、口金から、その断面形状を、維持したまま押出し、切断して成形体を、
得る方法です。
③ 射出成形
金型内に、熱した混練原料を、射出し、金型内で、冷却固形化させてから、取り出す成形方法です。
④ ペイントよる、印刷方法
) 厚膜印刷法
ペースト(インク)状にした粉体を、基板上に印刷又は、塗布後、乾燥、焼成して、所定厚さ
(100μm以下)と、所定形状を持った膜を、作る方法です。
スクリーン印刷法によって、厚膜ペーストを、セラミック基板上に、機能素子パターンを作り、
これを焼成して、電子回路基板を、作る方法です。
⑤ その他の方法
) メタライズ法 ; 金属を主成分とする薄い層を、セラミックスの表面に形成し、これを加熱して
金属とセラミックスを、相互に接着する方法です。
気密封着の、電極、配線形成に応用され、高融点金属法、金属酸化物法、活性金属などがあります。
) シート成形 : セラミックスのグリーンシート(テープ)を作る方法です。
又はシートを用いた成形方法。
シート積層 : グリーンシート又は、厚膜印刷によって、配線の施されたグリーンシートを
複数枚積み重ね、熱圧着して一体化します。
積層コンデンサ、積層圧電体、多層配線基板などの、製造に使います。
成形方法のみでなく、焼成、焼結方法も、色々あり、製品や、用途によって、最適な方法が、
選ばれています。
以下次回に続きます。