わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

現代の陶芸243(坂本瀧山)

2012-11-23 21:49:47 | 現代陶芸と工芸家達
初代坂本瀧山氏(秀樹)は、大正前期、東京で銀行員をしていたが、当時衰退していた茶陶を制作する
 
伊賀焼を再興すべく、三重県伊賀市(旧阿山町)に移り住み、西山窯を築き伊賀焼を焼き始めます。
 
以後、二代目・三代目瀧山と引き継がれ、重厚かつ気品あふれる、古伊賀(こいが)と呼ばれる伝統の
 
伊賀焼に息吹を吹き込んでいます。
 
1) 二代目坂本瀧山(さかもと ろうざん): 1926年(昭和元年) ~ 2011年(平成23)
  ① 経歴
    
    1926年 東京に生まれる。
 
    1950年 早稲田大学を卒業します。
 
    1952年 伊賀焼継承者、父秀樹の西山窯を継承します。
 
          伊賀上野(あがの)の陶芸家、日根野作三氏(当ブログの現代陶芸85を参照)に
 
          師事します。
 
    1958年全日本産業展入選、以後公募展辞退、制作活動に打ち込む様になります。
 
    1988年 東京京王百貨店新宿店にて毎年個展。
 
    ・ 個展 :名古屋丸栄、阪急百貨店、阪神百貨店、新宿京王百貨店など。
 
   ② 二代目坂本瀧山氏の陶芸。
 
    無釉の「焼締」にこだわり、古伊賀(こいが)焼きの伝統を継承しつつ、豊かな感性で創り出
 
    された豪放ともいえる力強い作風の作品が特徴に成っています。茶陶・古伊賀の世界を今に
 
    表現しています。
 
    ) 焼成は窖窯を用い、伊賀焼を代表する「耳付花入」などは、4~5度(1度が4~5昼夜)
 
       焼く事で、初めて幽玄な景色が現れるとの事です。  
 
    ) 伊賀焼きのイメージは、豪放磊落で、へら目が大胆に施された歪んだ器体ですが、
 
       瀧山氏の作品は、むしろ控えめで奥床しさが見られる作品が多い様です。
 
     ・ 代表的な作品に、「算木花入」があります。角柱に丸い首と口が付いた作品で、表面は
 
       算木の模様が彫り込まれています。 
 
       注: 算木(さんぎ)とは、江戸時代に「そろばん」と伴に使われていた計算道具で、
 
          和算を行う人が使用していた、赤と黒に塗られた拍子木の様な形の計算棒の事です 

2) 三代目坂本瀧山(俊人=としひと): 1960年 ~

  ① 経歴

   1960年 三重県上野市に二代目瀧山氏の長男として生まれます。

   1983年 大学を卒業後、伊賀西山窯の三代瀧山を継承します。

   1984年 伊賀の巨匠、新歓嗣に師事します。

   1987年 日本美術工芸会に入選します。

   1988年 三重県上野市で個展を開催します。

   ・ 東京や大阪のデパートなどで個展を中心に活動を行っています。

  ② 三代目瀧山しの陶芸

   ) 伊賀織部の再興

      幻の「伊賀織部茶碗」が、現在岐阜の美術館に残されているという事を知ります。

      織部が桃山時代に作らせたものの、これまで伊賀で発見された事は無かったそうです。

      彼は、「伊賀織部茶碗」の再興に取り組み、十数年の歳月の研究により、成功させ高い

      評価を得ます。

   ) 窯変の水指、茶盌、香合、香炉などの茶陶の他、茶碗、湯呑みなど日用食器も制作して

       います。

次回(長谷川塑人氏)に続きます。

コメント
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