特殊な場合を除き、釉は粉末状態の釉の原料を、水に溶いて液状にしてから使います。
(特殊な場合とは、草木灰を作品に振り掛けて釉の一部とする方法等です。)
それ故、加える水の量によって、釉の濃淡が出来ます。
市販されている各種の釉は、粉末状または、すでに水に溶かした状態で販売されています。ご自分で
釉を調合する場合は、ほとんど粉末状の材料を使います。
1) 釉に加える水の量。
① 水に溶かされている状態で購入した釉は、ポリ容器などに密封された状態になっています。
これらは、最適な濃度に成る様に、水の量が調整されていますので、そのまま直ぐ使う事が
出来ます。但し、釉は沈殿し、水と分離していますので、十分攪拌する必要があります。
但し、二回目からは、濃度の確認が必要に成ります。
② 粉末状の釉は御自分で、水を加え濃度を調整します。
一般に、釉の原料1Kgに対し、水の量は0.8~1.0ℓ(リットル)とされています。
濃くしたい時は水の量を減らしますが、一般的には1Kgに対し水1ℓが標準的な量と言えます
2) 現在使用中の釉の調整。
① 釉はバケツなどの容器で保管している場合が多いです。釉を新たに購入したり、作ったり
した場合は、上記の通りですが、保管中の釉は、当初の濃度が変化しています。
即ち、保管中では水の蒸発が起こり、濃度が濃くなったり、使用の際水分が作品に吸収され
濃くなる場合もあります。逆に薄くなる場合もあります。柄杓掛けの様に、他の器具を使う
場合には、その器具を洗う際出た水を、元の容器に入れる事があるからです。
② 施釉する際、釉を掻き混ぜ濃度を均等にする必要があります。
その釉を直前に他の人が使っている場合は、意外と簡単に均等にする事が可能ですが、しば
らく使用していない場合には、釉が沈殿し水と分離しているはずです。
施釉は素焼き後に集中して行いますので、前回の施釉時間から日数が経っていますので、
沈殿は強固になっています。沈殿防止剤なるものが市販されていますが、余り効果があり
ません。
③ 掻き混ぜる際の注意点。
電動の釉攪拌機なるものも、市販されていますが、大量の場合以外は、一般には手を使って
攪拌します。
) 攪拌前に分離している容器の水分を、掬い(すくい)取っておきます。
釉を薄める事は容易ですが、釉を濃くする為には、新たに材料を加える必要があるからです
水を取り除き攪拌しながら、濃さに応じて水(冬場はお湯)を加える事で、濃度を調節する
事です。
) 長く使われていない釉は、簡単には均一に成りません。
金属製の「へら」や「カンナ」を使い、底に固着した塊を引っ掻きながら、少しずつ溶か
します。十分容器が大きくなければ、作業がし難いです。均一に成る前に施釉すると、
斑(まだら)文様になってしまいます。
但し、完全に水が蒸発し、乾いた釉ならば、水を加える事で簡単に溶かす事ができます。
) ポリ容器に入っている固まった釉を、均等に溶かす事は難しいです。容器を振った
位では、均一に溶けません。一度口径の大きい器に入れ替える必要があります。
) 少量を使う場合には、小さな器に釉の塊を少量取り、水を加えます。
大きな容器に入っている釉を全て均一に溶かすには、かなりの時間が必要です。その為、
少量の場合は、必要量を溶かします。
3) 比重計(ボーメ計)を使う方法もあります。
釉の濃度を測る計器として、比重計が市販されています。水で溶いた容器に比重計を投げ込み
その浮き具合で、濃度が測定できます。丁度釣りの細長い「浮き」の様な形をし、容器の中で
垂直に立ちます。目盛りが振ってありますので、その数値を読む事で濃度が解かります。
4) 一般には、掻き混ぜた時に手に付いた釉を見て判断します。
濃過ぎる場合は、泥の様に手に纏わり付きます。薄過ぎる場合は、手の色が見えます。
施釉の仕方によっても、濃度に差を設ける必要があります。
① 吹き掛けの場合は、若干薄めにしないと、霧吹きなどが目詰まりします。
② 刷毛塗りの場合は、若干濃い目にしないと、綺麗に発色しません。
③ 流し掛けの際には、傾斜を付けた作品の表面を、釉が流れ落ちる必要がありますので、やや
薄めの方が良い様です。薄過ぎる場合には二重掛けして濃さを出します。
④ 漬け掛け(浸し掛け)の際には、ある程度の自由度があります。
即ち、漬ける時間の長さは、釉の濃淡の効果と同じ働きになります。
5) 容器に入っている釉は、前回の濃度と同じことは稀な事ですので、一回一回濃度の確認が
必要です。
(特殊な場合とは、草木灰を作品に振り掛けて釉の一部とする方法等です。)
それ故、加える水の量によって、釉の濃淡が出来ます。
市販されている各種の釉は、粉末状または、すでに水に溶かした状態で販売されています。ご自分で
釉を調合する場合は、ほとんど粉末状の材料を使います。
1) 釉に加える水の量。
① 水に溶かされている状態で購入した釉は、ポリ容器などに密封された状態になっています。
これらは、最適な濃度に成る様に、水の量が調整されていますので、そのまま直ぐ使う事が
出来ます。但し、釉は沈殿し、水と分離していますので、十分攪拌する必要があります。
但し、二回目からは、濃度の確認が必要に成ります。
② 粉末状の釉は御自分で、水を加え濃度を調整します。
一般に、釉の原料1Kgに対し、水の量は0.8~1.0ℓ(リットル)とされています。
濃くしたい時は水の量を減らしますが、一般的には1Kgに対し水1ℓが標準的な量と言えます
2) 現在使用中の釉の調整。
① 釉はバケツなどの容器で保管している場合が多いです。釉を新たに購入したり、作ったり
した場合は、上記の通りですが、保管中の釉は、当初の濃度が変化しています。
即ち、保管中では水の蒸発が起こり、濃度が濃くなったり、使用の際水分が作品に吸収され
濃くなる場合もあります。逆に薄くなる場合もあります。柄杓掛けの様に、他の器具を使う
場合には、その器具を洗う際出た水を、元の容器に入れる事があるからです。
② 施釉する際、釉を掻き混ぜ濃度を均等にする必要があります。
その釉を直前に他の人が使っている場合は、意外と簡単に均等にする事が可能ですが、しば
らく使用していない場合には、釉が沈殿し水と分離しているはずです。
施釉は素焼き後に集中して行いますので、前回の施釉時間から日数が経っていますので、
沈殿は強固になっています。沈殿防止剤なるものが市販されていますが、余り効果があり
ません。
③ 掻き混ぜる際の注意点。
電動の釉攪拌機なるものも、市販されていますが、大量の場合以外は、一般には手を使って
攪拌します。
) 攪拌前に分離している容器の水分を、掬い(すくい)取っておきます。
釉を薄める事は容易ですが、釉を濃くする為には、新たに材料を加える必要があるからです
水を取り除き攪拌しながら、濃さに応じて水(冬場はお湯)を加える事で、濃度を調節する
事です。
) 長く使われていない釉は、簡単には均一に成りません。
金属製の「へら」や「カンナ」を使い、底に固着した塊を引っ掻きながら、少しずつ溶か
します。十分容器が大きくなければ、作業がし難いです。均一に成る前に施釉すると、
斑(まだら)文様になってしまいます。
但し、完全に水が蒸発し、乾いた釉ならば、水を加える事で簡単に溶かす事ができます。
) ポリ容器に入っている固まった釉を、均等に溶かす事は難しいです。容器を振った
位では、均一に溶けません。一度口径の大きい器に入れ替える必要があります。
) 少量を使う場合には、小さな器に釉の塊を少量取り、水を加えます。
大きな容器に入っている釉を全て均一に溶かすには、かなりの時間が必要です。その為、
少量の場合は、必要量を溶かします。
3) 比重計(ボーメ計)を使う方法もあります。
釉の濃度を測る計器として、比重計が市販されています。水で溶いた容器に比重計を投げ込み
その浮き具合で、濃度が測定できます。丁度釣りの細長い「浮き」の様な形をし、容器の中で
垂直に立ちます。目盛りが振ってありますので、その数値を読む事で濃度が解かります。
4) 一般には、掻き混ぜた時に手に付いた釉を見て判断します。
濃過ぎる場合は、泥の様に手に纏わり付きます。薄過ぎる場合は、手の色が見えます。
施釉の仕方によっても、濃度に差を設ける必要があります。
① 吹き掛けの場合は、若干薄めにしないと、霧吹きなどが目詰まりします。
② 刷毛塗りの場合は、若干濃い目にしないと、綺麗に発色しません。
③ 流し掛けの際には、傾斜を付けた作品の表面を、釉が流れ落ちる必要がありますので、やや
薄めの方が良い様です。薄過ぎる場合には二重掛けして濃さを出します。
④ 漬け掛け(浸し掛け)の際には、ある程度の自由度があります。
即ち、漬ける時間の長さは、釉の濃淡の効果と同じ働きになります。
5) 容器に入っている釉は、前回の濃度と同じことは稀な事ですので、一回一回濃度の確認が
必要です。