はらはらと庭木に積もる雪に
思わず声を出しそうな美しさがある。こぞの雪とは
去年降った雪のことだが、白い雪に美人の容姿を重ねた詩が
フランスの中世の詩人ヴィヨンにある。題して遺言詩集。
言ってくれ いまどこに、どの国にいる。
フローラ美しきローマの遊女。
アルキビアーダ、さらにはタイース、
同じ血につながったその従妹。
あるいはエコーの上 沼のおもてに
物音がすれば語り返して、
人間の及びもつかぬ美貌だったが
されど去年の雪はどこは行った?
雪の日は家にいて、小林秀雄の『古典と伝統について』をゆっくりと。
テレビでは藤井7段の将棋とテニスの全豪オープン。
大阪なおみ1セットダウン、頑張って!
中世の詩は、読んだことがなくて、
詩集を読んだりはしても、なにやら
長続きしなくて。
そうした感性と囲碁将棋の世界は真反対に思う私がおかしいのですね。
詩を読みながら野球に夢中になっていましたから。
ありません。
この詩の「こぞの雪いま何処」という
リフレインが頭にあって、ブログの
題に使わせてもらいました