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妙心寺大方丈(重要文化財)
(八方睨みの龍)
退蔵院を鑑賞後お寺を出るころには、入り口に入園券を買い求める長蛇の列ができていました。初めてなので様子がわからず、期待をそれほど持っていませんでしたが、素晴らしい庭園に、随分得をした気分になりました。次の訪問先は、世界遺産「仁和寺」ですが、折角なので、久しぶりに妙心寺法堂の龍の天井絵(雲龍図=重要文化財)を見ていくことにしました。受付に行くと、次の案内時間まで、約20分ありました。そこで大方丈の縁側に座って、ぼんやり方丈庭園を眺めて過ごしました。この建物も重要文化財でなかなかのものです。結局、この時間の拝観希望者は30人ほど。係の人の案内のもと、靴を脱いで法堂(はっとう)に入りました。天井を見ると、狩野探幽筆の龍の絵が迫っています。龍の目が、どこからでもこちらをみているように見えることから、八方睨みの龍とも云われています。ぐるりと視点を変えて見上げてみましたが、なるほどそのように見えました。
パンフレットには次のようにかかれています。
「龍は仏の教えをたすける八部衆の一つで龍神と呼ばれます。そのため多くの本山では、住職が上がって仏法を大衆に説く法堂(はっとう)の天井に龍 が描かれ、それが法の雨(仏法の教え)を降らすという意味や、龍神が水を司る神であるため、火災から護るという意味 がこめられます。ご開山関山慧玄国師の300年忌を記念した法堂の建造にともない、狩野探幽が55歳のとき、8年の歳月を要して描きあげたとされています。直径12mあり、龍の目は円相の中心に描かれていますが、立つ位置、見る角度によって、龍の表情や動きが変化するように見え、通称「八方にらみの龍」といわれています。」
京都には、南禅寺、東福寺、天龍寺、相国寺、大徳寺にもこのような雲龍図がありますが、重要文化財に指定されているのはここだけです。制作に8年かけたといいますから、相当な労力を費やしているわけですね。
それから法堂内に安置されていたのが、記銘のあるものとしては、日本一古い梵鐘(国宝)。その録音されていた音を聴くことができました。音階としては、ラの音になるそうです。その音を聞いているとまさにその時代にタイムスリップしたような気分になります。このあと、外に出て浴室(明智風呂)も見学もセットになっていました。同じグループ内に、熱心に聞いている男女の高校生グループがいました。おそらく修学旅行なのでしょう、小グループに分かれて、主体的に京都の観光地を巡っているのではないかと思いました。とても純情な感じがして親しみがわきました。
その後、自宅から持ってきた、おにぎりで小休止。法堂にあがる石段に座って休んでいたので、前の通りを歩く人が、ちらちらとこちらを見ていました。先客がいたのでそれに倣ったわけです。それにしてもうまい。やはり手作りのおにぎりが一番ですね。
ひと息いれたところで、よいしょ、と立って、仁和寺に向かいます。予定では歩いて15分ほどの距離です。
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仁和寺を出たところで見かけたプランターで囲まれた民家
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