2月末、ミモロは、お友達に誘われて「京都文化博物館」に行きました。
現在は、コロナの影響で、休館中ですが、この催事は、その前に行われたもの。今日はご報告です。
「ここかな?」エレベーターで5階へ。そこに「楠斎 綉(鎖繍) 山本秀司 縫」との表示がありました。
この展示会を監修なさっているのは、「鈴木時代裂研究所」の鈴木一弘さん。
鈴木さんは、400年ほど前の名物裂(中国からもたらされた染織品)と古渡更紗(インド)などの染織品をおじい様の代から、三代にわたり収集、研究、復元をなさっています。
頂いたパンフレットの推薦文には、「日本で受け継がれてきた技術は、あらゆる分野で途絶えようとしていますが、ここに技術の多様性を持ち、復興に貢献している二人がいます・・・・」と。
そのおひとりが、楠斎さんで、作品は、「綉(鎖縫)」という中国から日本に伝えられた技法で、昨今途絶えていたように思われていたものを使った渾身の作品です。
「すごい細かいステッチ~美しい~」と感激しながらミモロは、作品に顔を近づけて拝見しました。
「あ、これ茶器を包む袋だ~」。
さまざまな古代裂で作られた品々は、優れた着物の縫製技術で「総理大臣賞」を受賞された、横浜の「やまと工芸」の山本秀司さんのもの。
お茶のお道具を包む袋の技術を使って、グラスやボトルなども包まれています。
「すごい技術~」
会場内には、山本さんが縫われたリバーシブルの上着が。さっそくお友達が試着して、その魅力を伝えてくれました。
「表情が異なる雰囲気で着れますね~」
見事な縫製は、着心地の良さを物語ります。
展示会場の中央のテーブルには、大きな袈裟が広げられています。その布は、人間国宝の北村武資先生が織ったもの。
会場には、北村先生のお姿も…
ミモロも作品を身近に拝見することができました。この袈裟を縫ったのは、山本秀司さんです。
「あの~これなんですか?」と、同じようにテーブルに展示されていたのは、和紙でできた衣です。
「なんか黒いすすで汚れてますけど…」とミモロ。
「はい、これは東大寺のお水取りに着られる紙製の衣です」と鈴木さん。
「え~お水取りの時に僧侶さんが着るあの白い衣って、和紙でできてたんだ~え~知らなかった~」と驚くミモロ。テレビで見ただけなので布の白い衣を着ていると思っていました。
松明に火をともし、火の粉で邪気払いをする奈良「東大寺」の春の「お水取り」。白い和紙に残る黒い汚れは、火の粉や松明の煤だったのです。
「和紙を縫うのは、本当に大変なんです」と鈴木さん。しかも硬い和紙は、扱いにくく、しかも何枚も縫わなくてはならないそう。
「わ~ありがたいものなんだ~」と、ミモロはちょっと触らせていただきました。
東大寺二月堂で行われる「お水取り」。その様子をぜひ見たい~と思うミモロでした。
5階の展示室で開催された小さな規模の展示会ですが、その内容の世界観の大きさと素晴らしさに感動するミモロです。
「来てよかった~」そう思う作品展でした。
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