10月15日は、旧暦9月の十三夜で、「後(のち)の月」とされ、中秋の名月と並ぶ月見の日です。
この日、ミモロは、京都の北の紫野にある「大徳寺」の塔頭「瑞峯院」へ。
キリシタン大名として知られる大友宗麟が大友家の菩提寺として、天文4年(1535)に建立。客殿、表門、唐門は、創建当時の建物で、国の重要文化財です。また、方丈に面する庭園は、昭和36年に作庭家、重森三玲が手掛けた名庭として有名。
通常、一般公開をされ、多くの人が訪れ、その景色に魅了されている場所です。
「もうみなさん集まってるかな?」と久しぶりに着物で出かけたミモロです。
ここでは、お茶の表千家のお稽古が行われ、ミモロも以前、通わせていただきました。
「こんばんは~お久しぶりです~」と受付で挨拶。
「いらっしゃいませ~元気でしたか?」と以前、お稽古でご一緒だった方が、笑顔で迎えてくださいました。
方丈の西側にあるお茶室で行われるお茶席。お稽古のご指導をなさっている高梨先生。「キリリとなさって、カッコいい~」と思いながら、ミモロは、ちょっと緊張気味。
この日の設えは、少し変わっています。「あれ~菊の花の葉っぱが枯れてる…取り替えるの忘れちゃったのかな?」と思うミモロ。
「後(あと)の月」と言われるこの日。中秋の名月から時が流れ、季節も移り変わっていることを表しているのが、この菊の花。
「すてき~季節の変化が心に沁みる~」と、その深い趣に感激するミモロでした。
「頂戴いたします~」とミモロは、お茶を頂きます。
向かい側の席では、修学院離宮のそばの大徳寺派の「禅華院」のご住職のご家族が…
「きちんとお茶を頂いてる~さすが京都の子供…」と、思うミモロです。京都では、小学校などでお茶の体験が行われます。
日常的に日本の文化に接する機会に恵まれたお嬢様たち。お掃除などお寺のお仕事もお手伝いするそう。「偉いね~」と。
お茶席で過ごした後、方丈では、月見の宴が始まります。この夜は、「四ノ宮琵琶」が奏上されました。
雅楽に使われる琵琶より、少し小さな琵琶を奏でるのは、京都山科「四ノ宮さん」という平安貴族が愛した琵琶を再興なさった雅楽サークルの小谷四音(せせらきしのん)さん。
楽琵琶の十六音階は、古来の響き…それに合わせるように、澄み切った声で和歌などが謡われます。
「大河ドラマの「光る君へ」でも、琵琶よく弾いてるね~その時代の音なのかなぁ~」と、まるで平安時代に戻ったような心地に。
山科は、風雅に通じた仁明天皇の第四皇子で859年、28才の時に目を患った人康親王(さねやすしんのう)が隠棲された地。「四ノ宮」とは、その親王が語源だとか。琵琶に優れた親王を慕い、三井寺の盲僧たちが集い、それが後の琵琶法師に…。
また、百人一首の歌人でもある蝉丸も、この地域にゆかりが深く、琵琶湖に通じる県道沿いには、「蝉丸神社」があります。
月夜に聞こえる琵琶の音…「なんかすごく素敵だね~」とうっとりしながら耳を傾けるミモロです。
いくつかの曲をきかせて頂いた後…
「薩摩琵琶などは、縦に抱えますが、この琵琶は、膝に寄せたスタイルで奏でます。どなたか、弾いてみませんか?」と。
小学生の男の子が、挑戦!
ミモロもちょっと触らせていただきました。
「平安時代の人って、今みたいにたくさんの音に囲まれて暮らしていないから、小さな音にも敏感だっただね~」微妙に変化する琵琶の音…なんとも幻想的です。
そして宴は、美味しいお弁当を頂く時間に…
「わ~秋がいっぱい~」と感激の声。
本当に素敵なひとときを設けてくださり、ありがとうございます。
京都に暮らすと、本当にいろいろな経験に恵まれます。それが何より嬉しいこと…。
空に高く上がった月に見守られながら、家路についたミモロです。
*「瑞峯院」 京都市北区紫野大徳寺町81の1 ☎075-491-1454 一般公開は、9時~17時 拝観料400円、お抹茶は500円で
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