2月のある日、ミモロは、茶道と深い関わりのある「大徳寺」の敷地内にある「皐盧庵茶舗(こうろあん)」に出かけました。ここは、京都の茶どころ、宇治田原に茶畑をもち、自家製茶し、そのお茶が楽しめるところです。
お茶とお菓子を趣ある町家で味わえるだけでなく、ここでは、茶道体験をはじめ、日本茶講座、茶かぶき、抹茶製造体験などさまざまな体験プログラムが用意されているのです。
ミモロは、そんな多彩な体験プログラムの中から、「抹茶挽き体験」をすることに。
これは、手挽きの石臼で、抹茶を挽いて、それを使って、お薄をいただくというもの。
「こんにちは~。ミモロです」とお店の中へ。
店に一歩入ると、香ばしいお茶の香りがミモロの鼻をくすぐります。店の棚には、宇治田原の自家茶園で採れた茶葉を使った玉露、煎茶、抹茶などが並んでいます。奥には、手間をかけ、丁寧に製茶をする場所があります。
「わ~いい感じの場所・・・すごく日本ぽい・・・」とミモロ。「いらっしゃいませ~」と店主である神田靖明さん。
「ミモロちゃん、ようこそ~」
神田さんのご実家は、宇治田原でお茶を栽培する茶園。ここは、そのお茶を多くの人に楽しんでもらうために生まれました。さらに、お茶の魅力を多くの人に知ってほしい、楽しんでほしいという思いも…。
「ミモロちゃんは、今日は、抹茶挽き体験ですね。どうぞこちらへ」と玄関そばのお茶室へ。
「はい、失礼します~」神田さんが、すでに石臼の準備をしてくださっていました。
「では、さっそく始めましょ」と、神田さんがまずは見本を見せてくださいます。
「この木の柄をもって、反時計回りにゆっくりまわしてください。真ん中にお茶が入っていますから、自分が後で飲める分だけは、挽いてくださいね~」
古い石臼の中央部には、抹茶用のお茶が入っています。
「ゆっくり一定のスピードで回すのがコツです」と神田さん。「は~い、ただ回すだけでいいんでしょ」とミモロ。
さっそく石臼をまわします。「う~ん、重い…なかなか動かない…」
ミモロの力では、びくともしない石臼。ミモロに替わって、私が挽くことに。
これが、なかなか大変な作業。ただ石臼をゆっくりまわすだけなのですが、予想以上に重く、一定のスピードで、滑らかに動かすには、トレーニングが必要と思われるほど。神田さんは、いとも簡単になさっていましたが、見た目より、力がいる作業なのです。昔の人は、お年寄りでも毎日のように石臼を挽いていたとか。しばらく挽き続けると、背筋がコチコチになります。無駄な力がかかっているようです。
「なんかちっともお抹茶、石臼から出てこないよ~」とミモロ。
目が細かい石臼なので、きな粉をつくるよりかなり時間がかかります。
「あ、少し出てきた~」とミモロ。石臼のまわりに、抹茶がやっと出てきました。でもなかなか臼の上の茶葉は減りません。
石臼を挽き始めて30分。もう腰と背中がパンパンに。「あれ?まだやってるんですか?」と神田さんが戻ってきました。「これでお茶飲める?まだ足りないんじゃないの?」と心配そうなミモロ。
「いいえ、もう十分ですよ。これほどの量を挽く人は珍しい…」と言われました。
「よかった~。お茶飲めるって~」と、そばで見ていただけのミモロ。
石臼の上に残っていたお茶を、あっさり挽き終えた神田さん。
「さすがスムーズ~専門家は違うね~」とそばでミモロがひたすら感心しています。
挽き終わった抹茶を集め、さらに臼を開けて、目の間の抹茶をハケでかきだします。
「はい、抹茶挽きは、終了です。お疲れ様でした」と神田さん。「抹茶って、手間がかかるんだね~」とミモロ。いいえ、ほとんどの抹茶は、機械で挽いたもの。石臼で挽くのは、珍しいのが今の時代です。
挽いた抹茶は、茶器に移されます。
「こんなにたくさんあります。十分、何度も飲めますね~」と。
「あ、ほんと、結構ある~。これなら、何回かお茶頂けるね~よかった~」とミモロ。
「思ったよりたくさん挽けてよかったね~」とミモロ。あのね、見てただけじゃない…。
喜ぶミモロの横で、私は、明日の筋肉痛が心配に・・・。
「それでは、今から、お茶を点てます。はじめ、私が点てますから、後はどうぞご自由にお楽しみください」と。
神田さんが、炉の準備をして、お点前が始まります。
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