「また高野山に行きたい~」と、昨年の夏に訪れたミモロ。「でも、行くなら、真冬に行きたい~」となんとも大胆な発言。「だって空海さまが高野山にいらしたときも、雪が残ってたんだよ。その景色を見てみたい~」というのです。
そこでお友達に声を掛けたところ、「ミモロちゃんが行くなら、一緒に行きたい~」と、冬の高野山詣が実現しました。
京都から京阪電車で「淀屋橋駅」へ。そこから地下鉄御堂筋線に乗り換えて「なんば駅」へと向かいます。
そこでお友達を合流し、南海電車で「橋本駅」に進みます。
通常なら、南海電車の「極楽橋駅」まで行って、そこからケーブルカーで高野山へと入るのですが、実は、昨年10月の台風で、南海電車がいまだ復旧されず、ケーブルカーに乗ることができません。そこで現在、「橋本駅」と高野山の「大門南駐車場」の間を、バスによる代行運転が行われているのです。
「大丈夫かな~かなり時間かかるんじゃないの~」とちょっと心配するミモロです。
「橋本駅」から待っていた代行バスへ。「わ~大きくて立派なバス~」
60人は乗れそうな大型バス。その日の乗車人数は、ミモロを含めて6人だけ。「どこに座ってもいいんだって~。なんかもったいないみたい~。マイクロバスでもよかったのに~」
一番前の席に座ったミモロ。バスは、高速道路などを経て、山へとスムーズに進みます。
「あれなんの木?」畑には、背の低い木がいっぱい。「あれは、梅の木じゃない?和歌山は、梅干の産地だから」とお友達。「きっと春は、素敵な景色になるんだろうね~」とまだ遠い春を想像します。
大きな川が見えてきました。紀の川です。ゆったりと流れる川は、和歌山の象徴のひとつです。
バスは、快適なドライブで、山道を縫うように進みます。「わ~雪が積もってる~」高度が上がるごとに、空気が冷たくなっているのが、バスの中からもわかります。先週降った雪がまだ溶けずに残っているのです。
「なんか快適だったね~。ケーブルカーもいいけど、バスって温かいし、乗り換えに歩かなくてもいいから、すごく便利・・・」と。そう、本当に楽ちん。眠っている間に高野山に到着できるのですから。
なんでも南海電車は、台風の被害で、鉄橋が崩れているそう。かなり復旧に時間がかかっているのは、その被害現場の土壌が不安定で、なかなか工事が進まないのだそう。でも春4月ごろには、復旧する予定だとか。
バスが到着したのは、高野山の「大門南駐車場」。ここから歩いても「大門」へ行ける距離です。
「わ~雪だるま~」ミモロたちを迎えてくれたのは、大きな雪だるま。ミモロは、そばで雪遊びを始めました。
「そろそろ出発します~」と、ここで高野山の町の中を運行するバスに乗り換えます。なんと「金剛峯寺前」までは、無料で乗車できるバスでした。
「これ無料バスだって~」
町中を運行するバスは有料ですが、この代行バスと連絡するバスは、無料なのだとか。「なんか得しちゃった~」
バスは、大門を過ぎ、町の中心部へと進みます。
「だれもいない~」
冬場は、めっきり観光客が激減する高野山。夏は、外国人観光客などで大賑わいの町…冬は、多くの店がお休みです。
「お腹空いた~」と言い出したミモロ。宿坊に行く前に、昼ごはんを食べることに。「あそこ行ってみよう~。夏は、お店の前に列ができるくらい人気のお店があるの~」というお友達に連れられて向かったのは、町の中心部にある「中央食堂 さんぼう」です。
ここは、ごま豆腐や精進料理をはじめ、そばやうどんなどが味わえるお店で、日帰りの参拝者などが精進料理を食べに来る人気店です。
「う~温かい~」「どうぞストーブのそばへ」とお店の人に促され、温かな席へ。
「なんにする?」
いろいろな精進料理のセットが…「でも、夜、宿坊で、精進料理いただくし~」ということで、ミモロたちは「きつねうどん」を注文。「あの~きつねって、甘きつねですよね~」としっかり確認。東京では、きつねうどんというと、油あげが入ったうどんですが、関西では、甘く煮詰めたお揚げがのったのは「甘きつね」。普通の揚げがのったのは「刻みきつね」など呼び方が異なります。ミモロの好物は、もちろん甘きつねです。
「わ~おいしそう~」大きな揚げが甘く煮詰められ、その美味しさに体も心も温まる感じ。
「よくいらっしゃいました~」と、このお店の尾崎太郎さん。
「あのね。ミモロ、夏の万灯会の時も来たんです。すごくキレイで、幻想的で、感激しちゃいました。冬にもやったら、雪に光が反射して、きっとキレイなのに~。冬はやらないんですか?」とミモロ。
「実は、冬も万灯会をやりたい…という声はあるんです。でも、ここは世界遺産なので、屋外で火を使ってはいけないと、ユネスコから許可が降りなんですよ。夏の万灯会は、世界遺産に指定される前から続く行事ですから、いいんですが、冬はだめなんです」とのお話。「冬にやったら、観光客増えるのにね~」とミモロ。
「あ、夏の万灯会で感激したのは、その光も素敵だったけど、翌朝、奥の院までの道をお散歩したら、なんと昨日のロウソクのかけらも、溶けた蝋ひとつ残ってなくて、ビックリ。きっと山の仙人かなんかが、お掃除したのかも…と思っていたんです」とミモロ。「え?そこに感激したんですか?うれしいなぁ~。万灯会が終わるとすぐに撤収作業を開始して、翌朝早く、みんなで小さなゴミや蝋のかけらなどを、全部お掃除するんですよ」と。尾崎さんは、高野山の万灯会など、高野山の行事を実行する役をなさっているのだそう。
「すごいよね~。あの徹底した掃除・・・」とミモロは、翌日、なにもなかったような景色に感激したのでした。
「そういうところを見ていてくれる人がいるってこと、みんなの励みになります。ありがとうございます」と。
高野山は、女人禁制の時期を経て、明治時代から多くの家族が移り住み、今や町を作っています。そこに生まれ、育つ人も多く、住民全員が町を盛り立てるように、協力しあって暮らしています。
「この町の人って、みんな親切だよね~。やっぱり弘法大師さまのおそばにいるからかな~」と思うミモロです。
では、そろそろ宿坊に入りましょう。「また来ま~す」と、うどんでポカポカになったミモロは、お店を後にしました。
*「中央食堂 さんぼう」和歌山県伊都郡高野町高野山722 電話0736-56-2345 営業時間11:00~16:00 不定休
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