連続して電話が鳴った。「新聞で見たのですが、申し込みはどうすればいいですか?」とか、「場所はどこですか。巡回バスはありますか?」とか、「駐車場はありますか?」という問い合わせだ。先日、中日新聞社から大和塾の第50回市民講座について電話取材があったが、それが今朝(19日)の新聞に載ったようだ。豊橋の方からも電話があったから、尾張版ではなく県内版だろうと探したけれど見つけられなかった。
5人目の方に「どこで見られました?」と聞くと、「今朝の中日新聞です。小さなところです」と教えてくれた。一体どこに載ったのだろうと思い当たるページをくまなく探してみた。くらしのページの「くらしの作文」の隣りにある『情報ボード』に7行掲載されていた。こんな小さな記事を見ている人がいるのかと感心した。電話をかけてきた人は5人とも女性だった。
講師の姜尚中さんに女性ファンが多いことは、講演会を聞きに行った私には分かるが、「大恋愛の末に結婚された」ということまで女性が知っていることにビックリした。その女性は「あの当時、在日の方が日本の方と結婚することは大変でした。姜さんも両方の家から反対されたようです」と教えてくれた。「風貌と話し方とのギャップがいいですね」ともおっしゃる。女性は思わぬところを評価するものだともうひとつ感心した。
そんな話を教育長としていた時、「昔は確かに差別がありましたね。しかし今、彼は日本を代表する知識人ですよ」という話になった。「移民を排斥するとトランプは言うが、アメリカはそもそも移民の国じゃーないですか。差別したり排斥するより、互いに理解し合う道を探らなくてはいけないのに、時代錯誤です」。「自分たちと違った者をやり玉にあげて騒ぐのは愚民ですよ」「そうそう、これからは全てを受け入れながら、ああでもないこうでもないと時間はかかっても納得するまで話し合っていく時代でしょう」ということになった。