民放のテレビは騒がしい番組が多いので、年寄りの私は疲れてしまう。懐かしい歌番組は落ち着いて観ていられるが、ワイドショーのような時事問題はうるさく聞こえてしまう。NHKテレビは民放とは違う路線だったのに、最近はどれもこれも民放と変わらない。なので、出てくる女性アナに心惹かれて見ている。
そのNHKテレビが、土曜日と日曜日の夜に学校現場をテーマにしたドラマを放送していた。土曜日は『やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる』で、学校で起きた問題を法律で解決する「スクールロイヤー」の奮闘記である。実際には、学校に「スクールロイヤー」はいないが、そのうちこんな制度が必要になるのだろうか。
曲がったことが許せない「お尻の青い」弁護士が、その正義感から「それはおかしいでしょう」と問題解決に乗り出す。長時間労働・いじめ・体罰・モンスターペアレントなどはどこの学校でも起きている。けれど、「まあまあ」と事を荒立てることなく「穏便に」済ませているのが現実の学校である。果たしてこの弁護士が言うように、解決できるのだろうかと思ってしまう。
日曜日の夜は、BSプレミアムの『PTAグランパ』と題したドラマ。こちらはPTAの在り方を問うもので、役員を引き受けた定年退職したグランパの奮闘記である。初めから見ていないので、なぜ祖父がPTAの役員なのか分からないが、こういうケースもあるのかも知れない。もうひとりの男性役員は父子家庭で、このふたりが副会長である。会長は男性と決まっている訳ではないが、ヒマな人しか役員は務められないのが現実のようだ。
2つの番組はともに、最終回であった。終わり方も「体裁をつくろう」学校と、真実を見つめてみんなで考えていこうとする「スクールロイヤー」や「保護者」たちが、一歩前に出るクライマックスであった。本当の解決はまだこれからなのだろう。日大アメフットの問題と重なっているような気がした。ドラマが制作されたのは随分前なのに‥。