友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

「言った」「言わない」の域ではない

2018年05月09日 17時37分38秒 | Weblog

 「言った」「言わない」は、録音テープでもなければ実証は難しい。今朝の新聞に、統合幕僚監部の30代の3等空佐が参議院の小西洋之議員に、「あなたがやっていることは国益を損なうようなこと」「国のために働け」「ばかなのか」「気持ち悪い」と暴言を浴びせたので、訓戒処分を受けたと報じられていた。

 「お前は国民の敵だと言った」と主張する小西議員に対し、防衛省は3等空佐が「言っていない」とし、「シビリアンコントロールを否定するものではない」と説明する。3等空佐といえば将校である。軍人が国会議員の国会での発言に対して、直接に文句を言ったのにこの程度の処分なのかとビックリする。それだけ自衛隊の幹部の中には野党に対する嫌悪が強いのだろう。

 小西議員の名前で思い出した。『別冊正論31』に、同じ参議院の有村治子議員と編集部とのやり取りの記事が載っているが、そこに名前が出ていた。「安倍首相は小西議員の国会質問に対し、『自分と考え方がの違う人の存在を許さない、そうした狭量な考え方自体が極めて問題、きわめて危険なものを感じる』と諭された」とある。

 安倍首相の言う通りだと思う。それはまた、安倍首相自身も同じことが言える。「国会は論議の場」と言われるけれど、ヤジの応酬で聞き取れない。採決を取れば当然多数である政権派が勝利する訳だから、議論は何の意味もないように見える。確かにその通りだが、そのやり取りが報道されれば、国民は次の選挙の判断材料にする。だからこそ、マスメディアをいかにコントロールするかに腐心している。

 『正論』や『WiLL』や『Hanada』が書店に並べられている。ゾッとする内容の雑誌だが、意外に若い人が手にしていた。右も左も存在することが健全な社会だろう。しかし、国会議員に軍人が暴言を吐くことまで許される社会は、気にくわない連中を武力で鎮圧する方向へ進むことになるだろう。

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