ピンクの椿の花が咲いたと思ったら、ピンクのツツジも咲き出した。ヒヨドリが忙しなく椿の花の蜜を吸っていたので、ケイタイで写真を撮ろうとしたがズームにならず、近づいたら飛んで行ってしまった。椿にばかり目がいっていたが、ツツジが早くも花を咲かせていたのだ。
各地で桜の開花が早まっているようだ。寒かったり、暖かくなったり、寒暖の差が激しくてよく分からないうちに春は確実にやって来ていた。昨夜、金曜ロードショーで『Fukusima50』を観た。10年前の東日本大震災で、津波に襲われて爆発事故が起きた福島原発をドキュメンタリー風に描いたものだ。
おそらく当時のニュースや関係者の証言などをもとに作られたのだろう。どこが事実でどこが脚色なのかは分からないが、原発の怖さだけはよく伝わってきた。「津波の高さを認識していなかった」と所長は悔やんでいたが、そして福島の人たちは、「原発で働くことが出来て、出稼ぎに行かなくてもよくなった」と言うが、被害の原因は原子力発電所を建設したことにある。
被害を受けた地元の人々への賠償の窓口で働いた東京電力の社員を追った番組が、午前零時15分から放映されていたので観たかったけれど、今日のことを考えて止めてしまった。東電の会社員というだけで、償わなくてはと一生懸命になってくれる人のいることにホッとした。けれど、津波のために、原発事故のために、まだまだ大勢の人が苦しんでいる。
『Fukusima50』では、時の首相が現場に乗り込んでくるが、権威を振りかざすばかりで全く役に立たない。むしろ救助を結果的に妨害していた。民主党政権が誕生し、期待の大きかった菅直人首相だったが、もし映画通りであったなら、民主党政権が続かなかったのも当然だと思った。人のために働く政治家はいないのだろうか。