東京五輪・パラリンピックの開閉会の演出を統括する人が、女性をブタに見立てた「アイディア」を関係者に提案していた。今朝の『週刊文春』の新聞広告は、「渡辺直美をブタに」の見出しで始まっている。本人は橋本聖子会長に退任を伝えたというが、「マズイ」と判断できないとは、どういう感覚の持ち主なのだろう。
数々の企画・演出で評価の高い人らしいが、出身の広告会社・電通もこれにはビックリだろう。今日は二科展を観に行って来た。日展に比べると自由さに溢れていて、作品の幅も広く面白い。作風を知っていると、作家がどのように変遷して来たかもよく分かる。来館者はここでも圧倒的に女性と年配者だ。
私を招待してくれた彼と、彼の作品の狙いばかりか、絵画の歴史や技術など、話が大いに膨らんで絶えなかった。彼は私よりも20歳近く年下だが、私の知っている作家やデザイナーとも知り合いで、そんなことも手伝って話し続けてしまった。いくら優れた才能を持っていても、それを表現する技術が無ければ花は開かないとか。
電通のような会社で、日本を代表する企画・演出のアイディアの持ち主だとしても、中身が乏しい。国会で、武田総務大臣は「国民の疑念を招くような会食や会合に応じたことは一切無い」と答えていた。アレッ?疑念を招かない会食はあるということか、そう感じた。今度は、「NTTの社長と会食はしたが、費用は負担し、話はしていない」と言う。
正義感とか、知性とか、トップに立つと働かないのだろうか。いやそもそも、そんなことはどうでもいいことになってしまうのだろう。トップに立つまでの血の滲む努力を忘れたのか、それとも初めから持ち合わせていなかったのか。