風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

大相撲2

2009-12-01 01:16:17 | スポーツ・芸能好き
 相撲は格闘技ではなく伝統芸能だということは、以前、別のブログでも書いたことがあります。その証拠とも言うべき場面が、先日読んだ「ペリー提督日本遠征日記」に出てきます。
 ペリーが二度目の来日を果たした翌1854年、日米和親条約に調印したあとで、日本から、様々な贈答品に加え、「人間と言うより、丸々と肥え太らせた雄牛」とペリーが形容した力士による相撲の興行が接待の一つとして供されたのでした。「運動選手についての常識からすると、こんなに肉がついていては激しい運動など無理ではないか」と訝るほどの二つの巨体が、「思う間もなく稲妻のように飛びかかり」、「レスリングでもボクシングでもない」試合が始まるわけです。
 しかし、ここから様相が変わります。「驚くべき腕力によって振り回され、地面に激しく叩きつけられる」こともあり、「額と額、胸と胸とをぶつけ合う力の凄さは、額や胸骨の上の肉から血が流れるほど」で、中には「大きな硬いコブが出来ているものもいた」というのです。これでは、私が否定した格闘技そのものではありませんか。はたしてペリーに見せ付けるための演出だったのか。あるいはそもそも相撲は古代ギリシャの闘牛や人間同士の果し合いのような激しいものだったのか。横綱の品格などと呑気なことを言っているのは、後世の私たちの創作なのかも知れません。
 上の写真は、昨日に続いて、同じバリ島のレゴン・ダンス。
コメント
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