新年早々ぼやくのもなんだが・・・Windows7のサポートが切れる前にパソコンを買替えようと、年末に近所の量販店を訪れたところ、既に品薄状態で、ブランドと性能と筐体の色との組合せで希望に沿うものはなく、店頭にあるもので妥協せざるを得なかった。使い始めてみると、キーボードのキー配列が(相変わらず)微妙に異なっていて、誤動作してしまう。Outlookのアカウント追加はずいぶん楽になった(当初、タスクバーに表示されていたメールソフト(GmailもどきのMS版?)でやろうとして、勝手が違って焦ったが)こともあり、Officeは最新ではないものの新し目のものを会社で使っていて、もっと進化しているだろうと期待していたら、フォントの種類が減っていて、旧パソコンで作成した年賀状の字体が表示できなかった。エクスプローラーからダブルクリックしてOfficeで作成したファイルを開こうとすると、フリーズして(「応答なし」)立ち往生してしまう(仕方なく対処法をググって、いくつか便利機能を殺して、なんとかおさまった)。MS EdgeではYouTube動画を「名前を付けて保存」できなくなっていて(念のためInternet Explorerも起動してみたが、同様で)ちょっとショックだった・・・とまあ、いろいろ事情はあるのだろうけれども・・・。ようやくブログを書ける余裕ができて、(別に自身の年頭の抱負を述べるつもりはなく)著名人の動向を拾ってみる。
天皇、皇后両陛下は初めての「新年祝賀の儀」に臨まれた。私自身の年齢のせいもあるが、この歴史と伝統は尊いものだとあらためて思う。
プーチン大統領は、年末の国民向けテレビ演説で、「我々の団結が崇高な目標の達成に向けた基盤となる」と述べ、国民に結束を呼びかけたそうだ。クリミア併合に伴う制裁で経済は低迷し、年金支給年齢引上げをきっかけとした反政府デモをはじめ、政府への風当たりは厳しくなっていると伝えられており、北方領土は遠くなってしまった。
反政府デモといえば、香港の恒例「元日デモ」に、今年は数十万人が集まったそうだ(昨年は主催者発表でも僅か5千5百人)。「生後7カ月の男児を抱いて参加した男性(30)は『この子には自由と民主のある香港を残したい。それは、市民が法律に守られ、警察にコントロールされない香港です』と話し」(産経電子版)、「クラスメートたちと参加した女子中学生(14)は『(デモ隊が掲げる)5大要求を認めてほしい』と政府に求めたが、その実現性については『政府の後ろに中国共産党がいる限り、難しいと思います』と語った」(同)というのを読むと、なんだか切なくなる。
同じく中国共産党の圧力を受ける台湾では、31日、中国からの選挙介入を防止する「反浸透法案」を与党の賛成多数で可決し、蔡英文総統は「主権を守り民主主義と自由を守ることが総統として堅持すべき立場だ」と意気盛んで、不幸な香港情勢が明らかに1月の台湾総統選には追い風になっている。習近平国家主席には、新彊ウィグル、香港と並び、頭が痛い問題だろう。
その習近平国家主席を国賓として迎えることには、天安門事件で孤立した中国を事実上、天皇陛下訪中が救った歴史を引き合いに、今なお保守派を中心に慎重論が根強いし、所詮、日中関係は米中関係の従属変数に過ぎなくて、日中関係の好転は米中摩擦のおかげと揶揄する声もある。それもよく分かるし、難しいところだが、こうした状況だからこそ、アメリカも了解の上で、日中関係を前進させる独自外交の努力も分からないではない(実際、アメリカには、尖閣国有化以降マイナスだった関係をゼロに戻すものだと説明しているらしい)。日本が置かれた地政学的環境からすれば、アメリカの尻馬に乗って中国を追い詰めて中国デカップリングを煽るのではなく、最大限の警戒をしつつも如何に国際社会に包摂するかを考えるべきだろう。公式日程にあがった以上、日本は遠慮することはないし、中国の動きをピン止めする効果もあるだろう。
北朝鮮では、金正恩朝鮮労働党委員長が予告したクリスマス・プレゼントも、恒例の「新年の辞」読み上げも、見送られた模様で、党機関紙・労働新聞が伝えたのは年末に4日間という異例の長さで開かれた党中央委員会総会の結果だった。北朝鮮の動揺が読み取れる。それも覚悟で交渉期限を年末で切ったとすれば、北朝鮮の経済情勢が一刻の猶予もなく厳しいにも係らず米朝交渉が膠着している現状への焦りを示すものだろう。実際に金委員長の発言は、トランプ大統領を名指し非難することなく、また「戦略兵器」と呼んで大陸間弾道弾や核実験といった直截の表現を避け、さらに「(北朝鮮の)抑止力強化の幅と深度は米国の今後の立場次第で調整される」とも述べて、虎の尾を踏むことなくぎりぎりのところで踏みとどまり、交渉継続の余地と未練を残した。なにしろアメリカは、その間、アメリカ太平洋空軍司令官をして「わが軍は必要に応じて軍事力を使う態勢にある」と語らせ、最新鋭の偵察機や爆撃機などを北朝鮮上空に飛ばした上、11月に行っていた米韓合同の特別作戦演習(所謂「斬首作戦」とされる)の一部を、クリスマス前にわざわざメディアにリークしたのだ。金正恩委員長をびびらせ、具体的行動を控えさせるのに十分だったことは言うまでもない。
こうして、暦が変わっても、東アジア情勢は不穏な空気に包まれたまま、混沌としている。この東アジア情勢に最も影響力をもつのは、幸か不幸か言わずと知れたトランプ大統領で、アメリカ大統領選までは安全運転するのだろうが、それまでにもそのあとにも不安が残る(笑)。なかなか飽きさせてくれない令和2年となりそうだ。実はゴーン氏逃亡のニュースに最も興味をそそられるのだが、まだ分からないことが多いので、稿を改めたい。
天皇、皇后両陛下は初めての「新年祝賀の儀」に臨まれた。私自身の年齢のせいもあるが、この歴史と伝統は尊いものだとあらためて思う。
プーチン大統領は、年末の国民向けテレビ演説で、「我々の団結が崇高な目標の達成に向けた基盤となる」と述べ、国民に結束を呼びかけたそうだ。クリミア併合に伴う制裁で経済は低迷し、年金支給年齢引上げをきっかけとした反政府デモをはじめ、政府への風当たりは厳しくなっていると伝えられており、北方領土は遠くなってしまった。
反政府デモといえば、香港の恒例「元日デモ」に、今年は数十万人が集まったそうだ(昨年は主催者発表でも僅か5千5百人)。「生後7カ月の男児を抱いて参加した男性(30)は『この子には自由と民主のある香港を残したい。それは、市民が法律に守られ、警察にコントロールされない香港です』と話し」(産経電子版)、「クラスメートたちと参加した女子中学生(14)は『(デモ隊が掲げる)5大要求を認めてほしい』と政府に求めたが、その実現性については『政府の後ろに中国共産党がいる限り、難しいと思います』と語った」(同)というのを読むと、なんだか切なくなる。
同じく中国共産党の圧力を受ける台湾では、31日、中国からの選挙介入を防止する「反浸透法案」を与党の賛成多数で可決し、蔡英文総統は「主権を守り民主主義と自由を守ることが総統として堅持すべき立場だ」と意気盛んで、不幸な香港情勢が明らかに1月の台湾総統選には追い風になっている。習近平国家主席には、新彊ウィグル、香港と並び、頭が痛い問題だろう。
その習近平国家主席を国賓として迎えることには、天安門事件で孤立した中国を事実上、天皇陛下訪中が救った歴史を引き合いに、今なお保守派を中心に慎重論が根強いし、所詮、日中関係は米中関係の従属変数に過ぎなくて、日中関係の好転は米中摩擦のおかげと揶揄する声もある。それもよく分かるし、難しいところだが、こうした状況だからこそ、アメリカも了解の上で、日中関係を前進させる独自外交の努力も分からないではない(実際、アメリカには、尖閣国有化以降マイナスだった関係をゼロに戻すものだと説明しているらしい)。日本が置かれた地政学的環境からすれば、アメリカの尻馬に乗って中国を追い詰めて中国デカップリングを煽るのではなく、最大限の警戒をしつつも如何に国際社会に包摂するかを考えるべきだろう。公式日程にあがった以上、日本は遠慮することはないし、中国の動きをピン止めする効果もあるだろう。
北朝鮮では、金正恩朝鮮労働党委員長が予告したクリスマス・プレゼントも、恒例の「新年の辞」読み上げも、見送られた模様で、党機関紙・労働新聞が伝えたのは年末に4日間という異例の長さで開かれた党中央委員会総会の結果だった。北朝鮮の動揺が読み取れる。それも覚悟で交渉期限を年末で切ったとすれば、北朝鮮の経済情勢が一刻の猶予もなく厳しいにも係らず米朝交渉が膠着している現状への焦りを示すものだろう。実際に金委員長の発言は、トランプ大統領を名指し非難することなく、また「戦略兵器」と呼んで大陸間弾道弾や核実験といった直截の表現を避け、さらに「(北朝鮮の)抑止力強化の幅と深度は米国の今後の立場次第で調整される」とも述べて、虎の尾を踏むことなくぎりぎりのところで踏みとどまり、交渉継続の余地と未練を残した。なにしろアメリカは、その間、アメリカ太平洋空軍司令官をして「わが軍は必要に応じて軍事力を使う態勢にある」と語らせ、最新鋭の偵察機や爆撃機などを北朝鮮上空に飛ばした上、11月に行っていた米韓合同の特別作戦演習(所謂「斬首作戦」とされる)の一部を、クリスマス前にわざわざメディアにリークしたのだ。金正恩委員長をびびらせ、具体的行動を控えさせるのに十分だったことは言うまでもない。
こうして、暦が変わっても、東アジア情勢は不穏な空気に包まれたまま、混沌としている。この東アジア情勢に最も影響力をもつのは、幸か不幸か言わずと知れたトランプ大統領で、アメリカ大統領選までは安全運転するのだろうが、それまでにもそのあとにも不安が残る(笑)。なかなか飽きさせてくれない令和2年となりそうだ。実はゴーン氏逃亡のニュースに最も興味をそそられるのだが、まだ分からないことが多いので、稿を改めたい。