前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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女性記者の涙

2010年04月30日 | Weblog
    毎日新聞・・・・・ 「すまんが、乗せられんのや」。昨年11月、越前がに漁の解禁日の取材で、深夜に越前町の漁港を訪問した私は、乗せてもらうはずだった漁船の漁師に厳しい顔でそう告げられた。「漁船に女を乗せるのはげんが悪い」そうだ。

 カニのPRのため、県が段取りをした。担当者も困って、他の漁師に乗船を頼んでくれたが、無理だった。「私は記者だ。取材するのに性別は関係ないはず」。他社の男性記者を乗せて次々と出港する船を見ながら涙があふれた。

 先日、偶然にその漁師と出会った。開口一番、「あん時はすまんかったなあ」と言った。「解禁日は特にげんをかつぐ。やっぱり気になってな」とも。気になっていた漁果を聞くと、「今年はまずまず」とニヤリ。だが、悪天候で出漁できない日も多かったという。

 私はこの冬、何度も荒れる海を見た。海原にこぎ出す漁の厳しさを感じたので、げんを担ぎたくなる気持ちも分かる。しかし、「女が乗る」ことがなぜ運を悪化させるのか、その点だけは納得できないままでいる。【幸長由子】・・・・・・

           ★

    取材拒否されて「涙があふれた」女性記者。さぞ無念だったろう。

    ずいぶん前の話だが、かねもと幸枝さんが赤旗の福井県記者だった時。共産党の県議会議員もいなく(残念ながらいまもそうなっているが)、県庁への取材もままならなかった、と聞いたことがある。

他社の記者はクラブにはいっているので県政のさまざまな問題にアクセスできる。赤旗には当時の県幹部はしゃべらない。悔し涙を流したこともあったそうだ。

しかし、彼女の「くらいつく」頑張りをみて、そっと入手した情報を教えてくれる記者もいたという。

日本原電の放射性物質をふくんだ水が敦賀湾に垂れ流されていた大事件をスクープしたのも、そういう「くらいつき」があったればこそ。他社は必死で追いかけたという。

トンネルじん肺のたたかいの中心として頑張っている福井農村労組の宇野和子さんも「以前は、トンネル現場は女はだめだったが、いまでは平気。あんなもん迷信や」と語っていた。

「タブー」を打ち破るのも女性の力だ、と思った。

いまや、宇宙船・スペースシャトルに女性が乗る時代である。

幸長記者は、神戸?から福井に転任してきて、選挙で共産党担当になり、わたしも何度か取材された。突っ込みの鋭い記者である。

「タブー」をいろんな面で打ち破って、各紙の女性記者には活躍していただきたい。