前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

滋賀県から福井の原発視察団。福島原発「メルトダウン」の深刻さ。

2011年05月13日 | Weblog
     昨日は、滋賀県の共産党議員や後援会のみなさんの原発視察をご案内しました。
滋賀県からは、湖南地区委員会の石黒地区委員長、甲賀市の山岡市議をはじめ60名もの方々が参加されました。地元からは私のほか、上原修一・山本きよ子敦賀市議、山本雅彦嶺南地区委員長が説明・案内をおこないました。

     午前中は国の保安院、敦賀市、わたしたちからの説明と質疑応答をオフサイトセンターでおこないました。
原子力安全・保安院の森下泰・地域原子力安全統括管理官や敦賀市役所の原安課、市民防災課、財政課などの課長や担当者が福島原発事故の対応状況、市の防災計画・財政状況などの説明をおこないました。

参加者のみなさんからは「作業員の教育や、防災訓練はどうなっているのか」「若狭湾の地震津波の想定はどうなっているのか」「福島事故をうけて、安全協定をどのように見直すのか」「いまの防災計画と福島事故の現実との乖離はどう考えるか」など活発な質疑応答がつづけられました。
また、「今回のツアーに参加したのは、原発をやめてほしいからです。琵琶湖が汚染されたら大変です!」との女性の発言もありました。

私や敦賀市議団もこの間の議会論戦や取り組みを紹介しました。
私は、3.11直後の福井県への申し入れ、2005年に福島原発を例にあげて津波対策を取り上げた議会質問、11名が死傷した美浜原発事故で関電の原発を止めさせて総点検を実現したこと、今度の新しい県議会で「安全確保等を求める意見書」があげられたことなどを紹介しました。


      午後には、美浜原発のPR館、「もんじゅ」のPR館に移動して、それぞれ関西電力、原子力機構から説明をうけました。
福井県の危険な原発依存を見直し、原発に頼らないエネルギーを考えていくうえで今後とも共同してがんばりましょう。



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       朝日・・・・東日本大震災で爆発事故を起こした東京電力福島第一原発1号機で、大量の燃料が溶融し、圧力容器の底部にたまる「メルトダウン」が起きていたことを12日、東電が認めた。東電は4月、「燃料の一部損傷」を前提とした事故収束の工程表を発表したが、予想を上回る厳しい燃料の状態がわかり、作業日程への影響は避けられそうにない。

 東電によると、圧力容器の水位は現在、底部から約4メートルの位置より下にあると考えられる。高さ20メートルの圧力容器全体の体積の2割以下しか水がたまっていない計算だ。底部には、合計すると直径数センチ程度の大きさに相当する複数の穴があいているとみられるという。

 これまで1万トンを超える水を圧力容器に注入しているが、3千トンの水が行方不明になっており、格納容器から漏れ出ているとみられる。東電は燃料の上部まで格納容器内を水で満たすことを目指して「冠水」作業を続けているが、「作業の見直しが必要」としている。

 冷却が長期化して注水量が増えれば、圧力容器の底から原子炉建屋やタービン建屋、地下坑道へもれる放射能汚染水が増える。東電は汚染水を浄化して冷却に再利用する設備をつくっているが、処理すべき量や濃度が増えて計画見直しが求められる可能性もある。

 東電によると、溶けた燃料が圧力容器の外に漏れている可能性が否定できないといい、汚染水の発生量はさらに増える恐れがある。汚染された格納容器そのものの処分も、格段に難しくなる。・・・・・・



  
      このような深刻な状態も想定されることは、わたしたちも事故直後の3月14日の福井県への申し入れで指摘していました。

「水漬」では問題は解決せず、かぎりなく高濃度の汚染水が排出されることになるので、対策の抜本的な見直しが必要となります。

津波対策にしてもそうですが、「歴史的な巨大津波」を考慮しなかったことが今回の大事故の重要な要因です。
今後のシステムの収束・安定めざす展開も、「最悪」を想定して、あらゆる手立てを考えていくことがますます必要だと痛感します。