前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

福井県議会の議会改革を前へ。関西電力が歴史的津波についても調査の方向。

2011年05月27日 | Weblog
     昨日は、県議会の会派代表者会議がひらかれました。
議会改革の検討組織の設置などが議題となりました。議論ではこの4年間、議会改革があまりすすまなかった要因として「政権交代による会派対立」という問題が指摘されました。中央段階での与党野党の対立ということは、これまでもあったし、これからもつづくでしょう。その対立の構図が県議会にそのまま持ち込まれ、県民のための議会改革が停滞するようではだめです。
この間の経過の詳しいことはわかりませんが、新聞報道などでは政権についた民主党サイドの政府への要請システムなどが大きな影響を及ぼしたと考えられます。

      午後は、共産党の議員会議で報告する予定だったのですが、近所で親戚づきあいしているお宅のおばあちゃんが亡くなられ、お通夜準備の手伝いに。96歳。1世紀ちかく、激動の時代を生きてこられました。きれいなお顔でした。夜はお通夜。



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      NHK・・・・文献に津波の記述 関電調査へ   05月26日 


      福井県の若狭湾は、関西電力や日本原子力発電などが運転する全国でも最も多い14基の原発が集まる場所です。原発は、建設時に過去の地震や津波について調査を行うことが義務づけられていて、関西電力は、調査の結果、若狭湾で、津波による大きな被害の記録はないと、これまで地元の住民や自治体に説明してきました。

東日本大震災のあと日本の中世の歴史を研究している敦賀短期大学の外岡慎一郎教授が調べたところ、京都の神社に伝わる「兼見卿記」という文書に、天正13年、西暦1586年に起きた「天正大地震」で、若狭湾を含む沿岸で波が起こり、家が流され多くの人が死亡したという記録があることがわかりました。
当時、日本に来ていたポルトガルの宣教師、ルイス・フロイスが書いた「日本史」の中でも、同じ天正大地震の記述として、若狭湾と見られる場所で、「山と思われるほど大きな波に覆われ、引き際に、家屋も男女もさらっていってしまった」と記されていることがわかりました。

これらの資料は、国史の編纂にも使われる歴史資料としては一級のもので、NHKの取材に対して、関西電力は、昭和56年には、2つの文献の内容を把握していたが、信憑性がないと社内で判断し、住民や自治体には、津波による大きな被害の記録はないと説明してきたことを明らかにしました。
そのうえでこれまでの説明が誤解を招くものだったとして、文献の記述のような被害が大きな津波で起きたのか調べるため、ボーリング調査など科学的な調査を行うことを検討すると明らかにしました。

関西電力はNHKの取材に対して「どのくらいの大きさの津波に備えるのかは、文献の調査だけでなく、活断層の動きから計算する科学的なシミュレーションも行っているので、これまで行ってきた、津波の高さの想定に問題はなかったと考えている。ただ今回の東京電力・福島第一原発の事故を踏まえて見直してくべきところは見直していく」と話しています。・・・・・・



       わたしも代表委員をつとめる原発問題住民運動福井県連絡会は先日、関西電力に申し入れをおこない、その際に歴史的地震・津波についても検証をおこなうべきだ、とつよく求めていました。

   
       その日の私のブログでもつぎのように指摘しました・・・・

若狭にも巨大な地震・津波の「記録」「伝承」があります。
福島原発での耐震性再評価の検討会で研究者の岡村行信・活断層地震研究センター長が「貞観の地震で巨大津波がきている。どうしてまったく触れていないのか」との指摘に、東電の担当者は「歴史地震ということもある。研究的には課題だ」などと取り合わなかった経過もあります。
国会での吉井英勝衆議院議員の指摘も無視してきたこととともに、専門家からの指摘も国や東電は無視してきたのが事実です。そのことも、対策がとられずに今回の大惨事をまねく要因となったことは間違いないでしょう。
    福井県の原発でこのような「過ち」を繰り返さないために、歴史地震・津波についてもきちんと科学的評価の対象とすべきです。・・・・・


関西電力による今後の「科学的調査」に注目していきたいと思います。