前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

福島県の地震・津波と原発被災の調査、ボランティア活動について報告しました

2011年05月23日 | Weblog

昨日は、会議で福島県相馬市、南相馬市、新地町、飯館村などへのボランティア、視察調査の報告をおこないました。津波被害の大きさ、原発災害の悲惨さなどの実態を写真とともにお話ししました。そして日本共産党として取り組んでいる救援ボランティア活動を紹介し、協力もお願いいたしました。参加者のなかには福島原発で仕事をされていた方もおられ、原発災害の深刻さに驚いておられました。

今後、日本共産党福井県委員会では岩手県釜石市などを中心に支援活動をおこなう予定です。
ボランティア登録、救援物資・募金へのご協力をよろしくお願いいたします。
詳しくは、共産党福井県委員会 0776-27-3800 へ。


夜は、近所でお世話になったMさんの「前夜式」に参列しました。はじめてキリスト教会の式に参列。昭和30年代、福井で自由キリスト教会の礎をきずかれた方だったとはじめて知りました。おだやかななかにも、確固とした信念を感じる方でした。お世話になりました。ご冥福をお祈りいたします。


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佐々木衆議院議員・・・・私は、18日(水)に衆議院予算委員会の「東日本大震災による被害状況及び復興支援等調査」に参加しました。調査は、宮城県、福島県、岩手県の3班に分かれて行われました。私が参加したのは、岩手県の調査です。
  最初に岩手県庁を訪ね、知事をはじめ県の幹部から説明を受け、要望を聞きました。印象的だったのは、がれき処理の困難さです。県の説明では、がれきの仮置き場として300ha必要なのに、これまでに確保されたのは130haにすぎず、県内だけで処理することはとうてい困難で、国による災害廃棄物の受け入れ先の広域調整が求められました。
  また、県内の仮設住宅については、必要数14,000戸にたいして、191団地10,463戸で建設に着工しており、5月16日現在の申し込み戸数は12,781戸となっているということでした。

  その後、借り上げバスで盛岡市から宮古市田老町に移動し、そこから釜石市まで海岸線を走りましたが、被災から2ヶ月経っても津波の破壊力を示す爪痕が生々しく延々と残っており、たいへん大きな衝撃を受けました。海岸線の町が壊滅的に破壊されており、がれき処理もほとんど進んでいません。
  宮古市田老町では、「万里の長城」と言われた10mの高さの防潮堤をいとも簡単に大津波が乗り越え、防潮堤がほとんど無力だったと市長みずから説明しました。――その防潮堤の上に立ってみると、その内側の地面が大きくえぐられており、乗り越えた津波がどっと崩れ落ちるようにして地面を削ったことがわかります。そのエネルギーの大きさに驚きました。
  
防潮堤のうえで、田老漁協の幹部の皆さんから、国の責任でがれき処理、漁船・漁港の再建を求まられました。「最初は、国が負担するという話だったが、結局、国・自治体・漁協がそれぞれ3分の1という話が来た。騙されたようなものだ」と怒りを込めた抗議がありました。漁協幹部のひとりは、私に、漁港の拠点化・集約化について「絶対反対だ。この港でなく別の港に行くことなど考えられない」と明確に言いました。

  いま大事なことは、生活基盤の回復を国の責任で行うこと、復興のプラン策定にあたって「上からの押し付け」でなく、住民の声・住民合意を尊重し、国が財政のうえで責任を負う――この原則を明確にすることです。・・・・・・・・・


    ちょうど、わたしたちと同じ日に国会の調査団がはいっていたわけです。
「被災から2ヶ月経っても津波の破壊力を示す爪痕が生々しく延々と残っており、たいへん大きな衝撃を受けました」、まったく同感です。テレビなどでも凄い災害だと実感できますが、あの破壊された広大な「空白」とがれきのなかにポツンと立つ感覚は初めて感じるものでした。
      そういうなかでこつこつと後片付けをすすめる漁協の女性たち。漁港の集約化などとんでもありません。