前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

3.11メモリアル「原発のない あたらしい福井を」実行委員会が福井県に申し入れ

2013年03月12日 | Weblog
   昨日は、山田かずお参院予定候補、金元書記長との街頭宣伝、生活相談、「原発のない あたらしい福井を」集会実行委員会のみなさんの県庁申し入れに同席、議会報告作成、議会準備などでした。
実行委員会の皆さんは、「原発のない福井を」「大飯原発停止を」「もんじゅ廃炉に」を訴えた集会でのアピールを岩永原子力安全対策課長に手渡しました。

  また、東日本大震災の時間には、事務所にて黙とうしました。

 今日は県議会で原発問題などを審議する委員会が開催されます。1000人超の県民のみなさんが集った3.11メモリアル集会参加のみなさんと気持ちをひとつにして臨みたいと思います。

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  共産党の志位委員長、国会議員団が福島原発を視察しましたが、免震重要棟で志位委員長がおこなった挨拶が短いものですが心を打つ内容だと思いました。現場では自然と拍手がおこったそうです。苛酷な現場で働くみなさんの御苦労にも寄り添う、働く者の党ならでは、と痛感します。

■赤旗・・・東電福島原発視察   免震重要棟での志位委員長のあいさつ

  日本共産党の志位和夫委員長は9日、福島第1原発の免震重要棟で同原発の福良昌敏ユニット所長からあいさつを促され、次のように述べました。

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 みなさん、お疲れさまです。日本共産党の志位和夫でございます。明後日がちょうど大震災から2年になりますが、それを前にして、本日、現場に伺うということでまいりました。

 まず、非常に過酷な状況のもとで、収束から廃炉に至る長い一日一日を、力をつくしてご苦労されているみなさんに、心からの敬意を申し上げたいと思います。

 そして、今後のことを考えますと、増え続ける汚染水をどう処理をして、安定した状態にもっていくのか、溶解した核燃料をどう取り出していくのか、そして最後には廃炉に至る過程まで、非常に長く困難なプロセスが予想されます。

 そして、そのプロセスには人類にとっても初めての未知の困難がたくさん予想されることと思います。ですから、この事業は、もちろん東京電力のみなさんが責任をもって取り組んでいくわけですが、国も一体となって、日本の英知を結集した一大事業として取り組んでいかなくてはならない。そういう位置づけで、私たちも国政にあるものとしてがんばっていきたいと思いますので、現場のみなさんから、さまざまなご意見やご要望が国に対してあれば、なんなりといっていただきたいと思います。

 なによりも、作業員の方々をはじめ、みなさんの健康管理、安全管理を万全におこない、とくに作業員の方々の労働条件をよくしていくということがなければ、この事業は成り立ちませんので、ぜひその点も力を尽くし、互いに取り組んでいきたいということを申し上げまして、簡単ですがごあいさつとさせていただきます。本当にご苦労さまです。(拍手)

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 同ユニット所長は、「温かいあいさつありがとうございました。私たちもこれを励みに、安全第一で廃炉に向けてがんばっていきます」と応じました。


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 もうひとつ紹介しましょう。

  電力会社委託で活断層調査をした学者が、活断層の長さを別の専門家の説採用という形で値切られ、自分で掘って調査をして覆した、という話です。学者魂といいますが、いま、またぞろ規制委員会も原発マネーに汚染された専門家によって再稼働を認める基準づくりをすすめています。

 あらためて、学問の社会的責任、国民の安全に対する責任、ということが問われなくてはなりません。そうでなければ、いまだ15万人が避難している苛酷事故の被災者、みずからの命を放射線で削られながら必死で作業している現場労働者の、「犠牲」が生きません。

■毎日・・・風知草:人は望む事を信じる=山田孝男
                  毎日新聞 2013年03月11日 


 人は自ら望む事を信じる。古代ローマの英雄カエサル(シーザー)の警句である。
 紀元前56年、ガリア(現在のフランスなど)制圧に乗り出した時のことだ。北西部ブルターニュに派遣した副将サビーヌスが敵陣にスパイを放ち「ローマ軍は脱走者続出、戦意喪失」というニセ情報を流させた。願ったりと攻め寄せた敵は思わぬ逆襲に遭い、敗走した。
 カエサルはこの逸話を「ガリア戦記」に書きとめ、論評を加えた。「およそ人は自分の望みを勝手に信じてしまう」(岩波文庫、近山金次訳)

 活断層の評価の分裂、関心の低下を見るにつけ、やすきに流れる人情を思う。活断層の真上に原発があっていいか。東日本大震災直後には明白だった答えが今はぼやけている。

 活断層とは何か。地層に現れたズレだ。地滑りの跡だ。かつて(といっても1000年単位の昔だが)それに沿って繰り返し地面が崩れ、将来もそうなると考えられている亀裂である。既に活動を停止した「死断層」と区別して活断層と呼ぶ。

 活断層の上に原発があるとどうなるか。耐震設計の原子炉も大きな地滑りに遭えばひとたまりもない。原発制御の生命線である冷却水の配管や電気配線が破断し、万事休する。メルトダウン(炉心溶融)だ。

 日本列島の2000カ所以上で活断層が確認されている。原発を建てるならそこを避ければよさそうなものだが、立地は科学とは無関係に決まる。そもそも迷惑施設だから選択の余地が少ない。初めに選定ありき。活断層が見つかっても過小評価して審査をすり抜けるという手法がまかり通ってきた。

 それはおかしいと早くから声を上げてきた専門家の一人に中田高・広島大名誉教授(71)=変動地形学=がいる。

 中田は島根原発近くの活断層に対する中国電力の過小評価を立証し、注目を浴びた。06年のことである。その前年、中田は原子力安全・保安院(当時)の委託で調べ、活断層は全長18キロ超と報告していた。

 だが、中国電力は別の専門家の全長10キロ説を盾に島根3号機(ほぼ完成、未稼働)の設置許可を取りつける。無視された中田は現地を掘ってみた。すると、中国電力が「活断層は存在しない」と見極めた所に地層の大きなズレが現れた。

 「全長10キロ以下の活断層」は耐震指針の目安だった。それなら原発はマグニチュード6・5に耐える設計でいい。コスト優先で事実が曲げられた。過小評価を先導した専門家は、国と電力会社から報酬をもらい、他の原発でも活断層の「値切り」を重ねる常習者だった。