物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

【書籍】「話して考える(シンク・トーク)」と「書いて考える(シンク・ライト)」

2009年02月03日 | Weblog
 「『話して考える(シンク・トーク)』と「『書いて考える(シンク・ライト)』」(大江健三郎著、集英社)を読む。

 大江健三郎の11編の講演録が納められている。

 一番最初のテーマが「中野重治について」。全く興味がない。(読むのやめよかな?)と思いながら読み進めていくと、中ほどに読書論をテーマとした講演録があった。
 “リリーディング(再読)”についての著述が興味深い。
 子供の頃の読書というのは、たいていは初めてその本を読む、新しい本を読む、ということがほとんどで、一体どのように中身が進んでいくのか、つまり「言葉の迷路をさまよっているような読み方」であった。しかし人生を生きてきて、多くの本を読み重ね、ある一冊の本が持ついろんな要素、多様な側面の、相互の関係、それらが互いに及ぼしあって造る世界の眺めがわかってから、あらためてその本をもう一度読む、すなわちリリーディングすることは、はじめてその本を読んだのとは別の体験なのだ、というような趣旨。
 “リリーディング”か。個人的にはあまりしないなぁ。
 少しやってみるか、芥川賞作家の言ってることだし。

 それともう一つ、言葉やフレーズの会得について。
 氏は本を読んだり人から聞いて面白いと思った言葉やフレーズがあれば、それらが含まれる前後の文脈ごと書いたり口に出したり、あるいはその言葉やフレーズを中心にして物事を考えたりするそうだ。そうして自分の言葉とするらしい。
 なるほど、このように自分のブログがあればそれはトレーニングできるなぁ。
 少しやってみるか、ノーベル賞作家の言ってることだし。
コメント
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