(たいしらす 読人不知)
にこり江の/すまん事こそ/かたからめ/いかてほのかに/影を見せまし(イ影を見てまし)
(新古今和歌集~国文学研究資料館HPより)
題しらす 伊勢
すむ人の/かたかるへきに/濁り江は/恋路にかけも/みえぬなりけり
(玉葉和歌集~国文学研究資料館HPより)
にこりえに-おふるすかこも-みかくれて-わかこふらくは-しるひとそなき
(躬恒集~日文研HPより)
にこりえに-おふるたまもの-みたるとも-そこのこころは-みえしとそおもふ
(延文百首_実継~日文研HPより)
恋歌の中に 前大納言為家
にこり江の/水草かくれの/うきぬなは/くるしとたにも/知人はなし
(続拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)
濁り江におもふ心はふかけれと人こそしらねにほの下みち
(月卿雲客妬歌合~日文研HPより)
にこりえの-したかくをしの-ここちして-すむよもしらぬ-こひもするかな
(右衛門督家歌合~日文研HPより)
わかれては-のちそかなしき-にこりえの-そこともしらぬ-ありかとおもへは
(古今和歌六帖~日文研HPより)
にこり江にかけみぬ水や塵つもるまくらのしたのなみたなるらむ
(光明峰寺摂政家歌合~日文研HPより)
にこりえの-こひちにわれは-しつみつつ-こきすてられし-あまのすてふね
(安嘉門院四条五百首_阿仏~日文研HPより)
(たいしらす) 平時元
にこり江の/あしまにやとる/月みれは/けにすみかたき/世こそしらるれ
(新後撰和歌集~国文学研究資料館HPより)
よのなかを-なににたとへむ-にこりえの-そこにならても(イそこになからは)-やとるつきかけ
(順集~日文研HPより)
すみやらぬ-よのことわりを-おもふにも-なほにこりえの-みつからそうき
(新葉集~日文研HPより)
江葦
うしとのみ世にすみわひぬにこりえの蘆間の波にさわく水鳥
(宝治百首_但馬~日文研HPより)
にこりえに-なほしもしつむ-あしのねの-いとふふしのみ-しけきころかな
(拾遺愚草~日文研HPより)
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かはつ
みさひゐて月もやとらぬにこりえにわれすまんとてかはつなくなり
(山家集~日文研HPより)
とふほたる-なそやうきよの-にこりえに-かけをかくさて-もえわたるらむ
(兼好法師集~日文研HPより)
みくさゐて-かけたにみえぬ-にこりえの-そこまててらす-あきのよのつき
(内裏歌合_承暦二年四月二十八日~日文研HPより)
江葦
にこりえに今は枯れたる蘆の根のしたはふへしとおもひやはせし
(宝治百首_真観~日文研HPより)
久かたの月たにすまぬにこり江に影みゆはかりこほる冬かな
(百首歌合_建長八年九月十三日~日文研HPより)
なけくそよ-こほりにとつる-にこりえの-うちとけかたき-よにすまふとて
(為家五社百首~日文研HPより)