monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

日本古典文学-和歌

2010年02月04日 | 日本古典文学-和歌

 当ブログの「日本古典文学-和歌」のカテゴリーでは、古典和歌を季節順に並べることを試みています。(恋の歌や雑の歌など、無季節の歌もなるべくそれっぽい季節のところに混ぜてしまおうと思ってます。)
 現在の暦をずらさないで陰暦の暦として使っているため、実際の季節とはズレがありますが、御了承ください。1~3月を春、4~6月を夏、7~9月を秋、10~12月を冬としています。

 和歌を選ぶ基準は、わかりやすい歌で、詞書なしでも歌意が取れる歌、室町時代以前の歌。百人一首は入れていません。
 作者は調べるのが面倒なので、載せませんでした。和歌を探すのに、手元にある本や、サイト「国際日本文化研究センターの「和歌データベース」などを利用しています。
 漢字と平仮名は勝手に自分なりに表記しています。掛詞として使用されている単語はなるべく平仮名で書くようにしています。

 また、ブログに載せたあとで適当な歌を発見したときは、付け加えたりしてます。

 参考にさせていただきたいような好サイトを発見! 水垣さんの「やまとうた」です。
 「和歌歳時記」と「雁の玉梓(ブログ)」を合わせて閲覧すれば、当ブログの和歌も充実しそうです。
 他にも「和歌のための文語文法」など、ゆっくり拝見したいカテゴリがたくさん!


新編国歌大観CD-ROM

2009年08月14日 | 日本古典文学-和歌

 角川書店の新編国歌大観CD-ROMは、高価だけど家にあったら便利だな~と思ってましたが、大学図書館のをためしに使ってみたら、案外不便とわかりました。
 表記どおりのデータしか入ってないみたいで、漢字仮名まじりの語句を検索しようとすると面倒です。漢字表記の場合・仮名表記の場合の組み合わせの数だけ検索しないとダメなんだもん。峰と峯と嶺、みたく同訓異字の場合は、検索の手間も倍増? 「遠し」みたく、「とほし」「とをし」両方の表記がある場合も、検索語が増えます。
 歴史的仮名遣いに統一したヨミだけのデータも入れてほしかったなー。ってか、それが電子媒体資料の強み・メリットでしょーが。
 冊子体の全句索引は一応ヨミの五十音順になってますが、これだと句中・句末の単語は検索できないでしょ?
 せっかくの電子媒体の資料なのに、片手落ちだよ、と感じました。


類題万葉集

2009年06月24日 | 日本古典文学-和歌

 ほぼ時系列に並べられている万葉集を、勅撰和歌集っぽく並べなおした本がないかなー、と思ってたら、やっぱりあるんですね。先人はやはり偉いです!

「類聚古集」藤原敦隆編
「古葉略類聚抄」編者不明
「万葉佳調」
(近現代もあったハズだけど、メモ見当たらず。)

 「テーマ別万葉集」(鈴木武晴、おうふう)も同趣旨だけど、いかんせん歌数が少なすぎなのよねー。

 


「樋口一葉和歌集」

2009年06月17日 | 日本古典文学-和歌

 樋口一葉の詠んだ和歌なら、古典和歌に近いのかな?と思って、「樋口一葉和歌集」(筑摩書房)を読んでみました。
 簡単にいえば、「一葉の和歌は、技法的には古典和歌に近いけど、自我の目覚めともいうべきものがあるので、やっぱり古典和歌とは別物だった」というところでしょうか。(分類するなら、近世和歌と近代和歌の間に位置する?)
 「石・心を+動かす」とか「濡衣を+脱ぐ」など、古典和歌には見られない用法があって、私としては違和感があるんですよねー。

 文筆活動を志す一葉が文体の選択に悩み、師である中島歌子に相談したところ、「文章であれ和歌であれ、大切なのは心を尽くして書くことである。表面的な文体や技法ではない。」と教えられた、という本書の解説(今井恵子)を読んで、感じ入ること頻り、でした。
 古典和歌の創作には一体どういう意味があるのか、しかも“題詠好き”なんて救いようがない? なんて自問してしまいました。

 題詠という方法では、あらかじめ作られた世界しか表現できない。ステロタイプ化した作品しか生まれない。規範を越えてしまうと評価されない。そこが古典和歌の限界で、近代短歌はそれゆえ題詠を否定したんだそうです。
 “マニエリスム”という単語も知りましたヨ。特定の伝統の型を踏襲する文学上の傾向を指す、んだそーです。6月16日のブログで書いた古典和歌の創作も、マニエリスム的ってことになるのかな?
 


創作古典和歌

2009年06月16日 | 日本古典文学-和歌

 古典和歌が好きでいろいろ集めて自分でアンソロジーとか作ってると、自分にも作れそーな気がしてきます。
 現代短歌とはまったく異なり、使用するのは古語のみ・用法も王朝和歌にならいます。
 名付けて、“創作古典和歌”。あるいは、擬古物語・擬古文ならぬ“擬古和歌”?

 しかし、私が思いつくぐらいだから、誰か先人がやってるだろうと思うのですが、そういう集まりをいまだ知りません。
 現代短歌を作っている人は、新聞だとか雑誌に投稿、という道がありますが、創作古典和歌はそういう発表の場がないようです。(少なくとも今のとこ、私は発見できていません。)
 唯一見つけたサイトは、「無尽和歌抄」という、高校教師・阿部泉さんのHP。自作和歌を左注付きで公開してます。歌語の説明も丁寧で、じっくり読んだらおもしろそうです。
 日本の古典文学や和歌を教えている大学教授あたりなら、趣味で作っている人がいそうなんですがねー。
 あ、ひょっとして「歌会始」って、古典和歌? これは、現在は国民の詠歌も募集してるようで、来年・2010年のお題は「光」だそうですが、私はも少し凝った歌題にしてほしいなーと思います。
 伝統文化を守る、って目的があるなら、皇族にこそ古典和歌を読んでほしいです。

 古典和歌の創作に関しては、引き続き探していこうと思ってます。