monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

故郷の空

2012年10月01日 | 音楽

故郷の空

夕空はれて あきかぜふき
つきかげ落ちて 鈴虫なく
おもえば遠し 故郷(こきょう)の空
ああ わが父母(ちちはは) いかにおわす

すみゆく水に 秋萩(あきはぎ)たれ
玉なす露は すすきにみつ
おもえば似たり 故郷の野辺
ああ わが兄弟(はらから) たれと遊ぶ


茶摘み

2012年05月01日 | 音楽

茶摘み

夏も近づ く八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
「あれに見えるは茶摘みぢやないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠」

日和(ひより)つづきの今日このごろを
心のどかに摘みつつ歌ふ
「摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
摘まにゃ日本(にほん)の茶にならぬ」


冬景色

2011年12月29日 | 音楽

冬景色

さ霧消ゆる湊江(みなとえ)の
舟に白し朝の霜
ただ水鳥の声はして
いまだ覚めず岸の家

烏(からす)啼きて木に高く
人は畑(はた)に麦を踏む
げに小春日(こはるび)ののどけしや
かえり咲(ざき)の花も見ゆ

嵐吹きて雲は落ち
時雨降りて日は暮れぬ
若(も)し燈火(ともしび)の漏れ来ずば
それと分かじ野辺の里


かあさんの歌

2011年12月28日 | 音楽

かあさんの歌(作詞・作曲:窪田聡)

母さんが夜なべをして 手袋編んでくれた
こがらし吹いちゃ冷たかろうて せっせと編んだだよ
故郷(ふるさと)の便りは届く 囲炉裏の匂いがした

母さんは麻糸紡ぐ 一日紡ぐ
おとうは土間で藁打ち仕事 おまえも頑張れよ
故郷の冬は寂しい せめてラジオ聴かせたい

母さんのあかぎれ痛い なま味噌を擦り込む
根雪も融けりゃ もすぐ春だで 畑が待ってるよ
小川のせせらぎが聞こえる 懐かしさがしみとおる


冬の夜(文部省唱歌)

2011年12月27日 | 音楽

冬の夜

燈火(ともしび)近く 衣(きぬ)縫う母は
春の遊びの楽しさ語る
居並ぶ子どもは指を折りつつ
日数(ひかず)かぞえて喜び勇む
囲炉裏火(いろりび)はとろとろ 外は吹雪

囲炉裏のはたで縄なう父は
過ぎしいくさの手柄を語る
居並ぶ子どもはねむさ忘れて
耳を傾けこぶしを握る
囲炉裏火はとろとろ 外は吹雪