monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

初秋の月

2011年07月30日 | 日本古典文学-和歌-秋

秋の来て露まだなれぬ荻の葉にやがてもやどる夕月夜かな(仙洞句題五十首)

置く露もまだ色うすきころもでにやどりならはむ月の影かな(詠十首和歌)

見るままに心ぞうつる秋萩の花野の露にやどる月かげ(新後撰和歌集)

露分けてふるさと人を浅茅生(あさぢふ)にたづ ねば月のかげやこぼれむ(壬二集)

月かげもまねく袖にや宿るらむ野べの尾花の秋の白露(藤葉和歌集)

袖のうへ枕のしたにやどりきて幾年(いくとせ)なれぬ秋の夜の月(続古今和歌集)

天の河八十瀬(やそせ)の浪やあらふらむ清くもすめる秋の月かな(右衛門督歌合)