亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

GFMS社 金価格2013年通年平均1847ドルの予想

2013年01月17日 15時47分53秒 | 金市場
トムソン・ロイター・GFMS社が「ゴールド・サーベイ2012 アップデート2」を発表。2012年の需給データの速報値という位置付けとなる。確報は例年4月に発表される。

同社は数年前から価格見通しも同時に公表しているが、欧米投資銀行が軒並み価格見通しを引き下げる中で比較的強気の内容となっていた(いずれもスポット価格=現物価格)。

2012年通年の平均値は1669ドルとなったが、2013年通年の価格予想を平均で1847ドルとした。2013年上半期については平均1775ドルとしている。これは2012年下半期すなわち直近の6ヵ月(2012年7~12月)の平均価格1685ドルを90ドルほど上回る水準となる。とりわけ4-6月期にはドル安傾向の中で1900ドル接近の可能性を指摘している。先送りした歳出の強制削減問題や債務上限という米国関連の政治的リスクの影響をみてのものと思われ、この辺りは手前味噌だが筆者も少し早目のこの春に最初の波がやってくるとセミナーや原稿で書いて来た。現時点で価格は1660~1680ドル程度だが、自分自身の想定ではドル建て価格は1700台前半から後半のイメージだった。

需給データで目立ったのは、2012年の公的購入が前年比79トン増の536トンとなっていたこと。2011年に続き2012年も1964年以来48年ぶりの買い越し水準となった。この新興国を中心とした買いは続くとみられ、2013年上半期の予想は280トンとしている。ちなみに2012年上半期は277トンだった。このところ急増して注目されているトルコ中銀の保有量については、同国の金融システム管理上の特殊要因(国内銀行に対し準備預金を金で要求)から起きているものとしてデータから除外された。

2012年の鉱山生産は微増の2841トン、宝飾品はインドの減少などから1885トンと4.4%の減少。スクラップ(製品回収などからの2次供給)は1642トンとこちらも1.6%の減少。ETFや先物などの投資需要は2011年の104トンから354トンに増加した。


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1 コメント

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Unknown (fairlane)
2013-01-21 00:33:58
ワシントン協定で500㌧の公的売却の枠を決めていた なんて嘘みたいな話に聞こえてしまいますよね。そういえばIMFの金売りなんてとんと聞かなくなった。
1900ドル接近ですか。。。 ドル安となるとまた為替が波乱になるわけで。

もう今年の予想ですか。阪神ドラ一藤浪は何勝するのか・・・
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