亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

NY金動かすドライバー、議事要旨は百家争鳴状態か 

2021年08月18日 22時32分53秒 | 金市場
想定された以上に7月の小売売上高は悪かった。しかし、結果をテコにしたNY金の1800ドル突破はならなかった。結果を受けた長期金利の低下も、ドルインデックスの下落も限られたものとなり、ロボットは稼働しなかった・・・という展開の17日になった。その前に誰もが考えるように節目の1800ドル近辺には、相応の売りが控えているわけで、ショートカバーでなく新規買いを起こす手掛かり不足ということに。

本日は今週のメインイベント、7月のFOMC議事要旨の発表だが、月初第1週の雇用統計発表前に4人のFRB理事が入れ替わり立ち代わり発言。テーパリング決定時期についてそれぞれの見通しを語り、政策担当の副議長に至っては、22年中に利上げ条件を満たすとの見通しまで示した。規制解除なのか何なのか、一般的に理事ともなると影響が大きいので、(匿名の経済予測は別にして)個別の見通しを示したりしないのがFRBの不文律ではなかったかと・・・。

それほどパウエル議長のリーダーシップが失われているのか、新型コロナ禍でFRBの慣習
も変わってしまったのか。

この分だと議事要旨も百家争鳴状態ということか。それでもNY金を動かすドライバーになりそうだ。

17日は前日水準辺りを維持したNY金だが、金以外の貴金属は金以上に売られた。プラチナは再び1000ドル割れの前日比23.30ドル安の993.80ドルで終了。パラジウムは102.40ドル安の2495.60ドルで終了。終値ベースでの2500ドル割れは、6月18日以来3カ月ぶりのこと。週初に発表された中国の7月の鉱工業生産と小売売上高が、ともに鈍化したことを受け、産業用需要比率の高い金以外は、売られやすい状況にある。いつも言うように、王道を行くなら金(ゴールド)。この10年余りの環境は「金の相場」環境であって基本的に産業用需要メタル(貴金属)の出番は、昨年までのパラジウムのように限定的環境に出番が限られていると思う。

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