亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

格下げにより得る利益

2009年04月20日 10時31分32秒 | 金市場
ETFの2日で21トンの減少に関しては、土曜日に書いたが、先週発表されたCPI(消費者物価指数)が前年同月比で1955年以来のマイナスになっていたことは、エネルギー価格の下落とはいえ、少し気に掛かかった要因。今朝の日経にもあるようにECBもいよいよ5月7日に量的緩和策を導入する見込だが、中銀はデフレ阻止にやっき。それだけデフレに対する危機感は高いと言える。そのなかで金市場では先行きのインフレを買うことの時間軸を考えて、降りようかと動いた筋がいるということか。政策は超インフレ的、しかし足元はデフレというギャップ。

ところで、先週のシティの決算だが、会計上のウルトラC・・・という表現は古いが、優先株の配当などを考えると実質赤字という以外に、会計操作により利益が嵩上げされたもの。その仕組みは、自ら発行した社債が財務の悪化による格下げで評価が下がったとする。たとえば額面の70%に。それを買い戻したと仮定するなら、30%負債は減ったことになるという解釈で負債額面の30%分を利益計上するという方法が取られた。違反ではないが、質の悪い利益(帳簿上の利益)であることは言うまでもない。この方法、昨年、投資銀行が結構使っていたと記憶している。

今週は24日(金)にワシントンにてG7、週末25、26日と同じくIMFと世界銀行の春季総会が開かれる。金市場にとってはIMF保有金売却案のみならずワシントン協定の継続の有無などでも要注目。


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