亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ユーロ建ての石油取引

2006年02月15日 23時45分44秒 | 金融市場の話題
今日の午後、通信社の記者Xさんとの話で為替で彼女がコンタクトを取っている人のひとりが、どうも確証はつかめないものの、何かが動いたか流れが変わったか、感覚的にそんな気がしているという話をして、いくつかの事例を挙げたんだそうな。どうしてそんな話になったのかというと、当方も同じような話をしたからなんだが(2月10日の雑感)、重なり合うのは金利に関係した部分で、ほとんどコスト・ゼロの円キャリーで海外に持ち出して色々やっていた筋の中で、方針を変えたところがあるんじゃないかということになった。こちらは、加えて地政学的要素から矛先を変えた湾岸マネーもあるんじゃないかと思っているんだけどね。今夜バーナンキ証言があるが、米国の1-3月期はハリケーン復興需要の大判振る舞いに加え、イラク関連の予算の実行もあって、強気の見通しになるんじゃないか、したがってそれを市場は利上げの継続と読むのだろうという話をした。証言のポイントは、この先何が起きてもFRBは柔軟性をもって対応できる、たとえば利下げだってできるんだ、したがって安心しなさいという部分にあるんじゃないかとした。果たしてどうなるか。。。。

話は変わるが昨日のニュースで、シリアが全ての決済をドルからユーロ建てにするというものが目をひいた。政府機関および国営企業は外国機関への支払いをドルからユーロに換えるんだそうな。輸出入の契約も今後はユーロ建てにするという。そしてさらにイランはこの3月にもユーロ建て石油取引所の発足を急いでいるという。こうした動きが顕在化してくると、ドルの基軸通貨としての地位を、時間をかけて少しづつ蝕んでいくというイメージになる。

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