亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

530ドル突破

2005年12月10日 17時03分37秒 | 金市場
怒涛の上げ相場が続いている。内外メディアでも幅広く金価格の上昇に注目が集まり始めている。値動きの軽さについては、ゆうべも日本時間の25時頃に何気にレートを見て驚いた。1時間前には24ドル近辺だったので、さすがに利食い売りに押されているわい、と高を括(くく)っていたらスポットで530ドルに乗せていたからね。日本時間の今朝方取引を終えたNYコメックスでは、12月に入ってから下げなしの7連騰、値幅で31.9ドルもの上昇だ。とにかく“勢い”の相場になっている。25年ぶりに訪れた熱狂相場といえる。

昨日も書いたが、海外でもある節目と見られる水準を突破すると、その先は売りが切れてしまったように値が飛んでいってしまうような感じだ。買い方も及び腰なので、勢い回転数は上がる。参加者は、今の相場を皆尋常ではないと感じているので、どうしても噂の類も出やすくなる。例えば、“この上げ相場の裏には大口の買い手がいる”という話などもそれだろう。誰も裏を取れないこの手の話が、一人歩きを始めるのもこういった環境の特徴ではある。

たしかに足元の金の上昇は尋常ではないが、他に例がないわけではない。銅相場なども先行して似たような動きをしてきたのだ。早くから、もう止まる、調整局面だといわれながら、銅価格は急騰に急騰を重ねてきた。商品市場に一般の運用資金が流入し続けていることも海外トレーダーが強気を維持し続ける背景にあるだろう。こうなると、またぞろ金価格の見通しの上方修正が目立ち始めてきた。メリルリンチが価格見通しを上げるとの事だが、2006年の平均価格の見通しを441ドルから525ドルに引き上げるということなので、現状追認ということか。

なんか、600とか言ってもだれも驚かなくなってきたね。私のところにも知人、友人から金現物を買おうと思っているがどうか?とか金鉱株ファンドをここから買っていいか?等々のメールやら電話が入って来ている。求められるのが一般論ならまだしも、相手がここまでどんな投資をやってきているのか、にもかかわるので簡単には答えられないのだよ。

それにしても、あの“日の当らない時期”に、お付き合いにしろ、自分の相場観にしろ「純金積立」でもコツコツやっていた人は、結局報われたね。相場は休みを挟みながらまだまだ続くけどね。

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2 コメント

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120.90 (いつも拝見しております)
2005-12-11 01:38:43
この数字、今月静かなブームですね。

貿易不均衡是正の為に創られたはずのフロート制が試されているとか?

どうたらこうたらと・・・



いろいろ聞いていると、中国元のペッグもバスケットも空虚な議論に思えてしまいます。
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いつこ拝見しております (M.E.)
2005-12-11 14:17:34
ブログを拝見して、背中を押されるように12月1日に始めて金先物取引をいたしましたが、お陰様で儲けさせていただきました。これからも参考にさせていただきます。
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