亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

債券市場(金利変動)から目が離せない

2009年04月08日 23時50分27秒 | 金融市場の話題
米国で金融機関の不良資産買い取り問題や公的資金の注入などをよそに「次はここ」とささやかれていたのが生保だった。運用対象に件の証券化商品を保有していたのは同じで、資産に相応の傷みを抱えているのも同じ。一般的な保障に加え年金分野などで個人への影響は無視できない。株価も一時よりは回復したとはいえ、業界としては年初から40%は下の水準。仮に格付け機関により格下げという事態に至ると、いくつかの生保は資金調達が難しくなる可能性がある。不安に駆られる契約者が解約に走れば、彼らは保有する投資商品の現金化に向かい、市場に波乱を起こす。つまり、こうした悪循環がいつ起こるやも知れない。そこで米国財務省は、不良資産買い取り基金(TARP)の適用を生保にも広げようという方針らしい。昨年秋から、その対象を本来的な金融機関以外にどんどん広げ、GMなど自動車会社のつなぎ資金にも使われているので、いまさら違和感はないが、いよいよ資金不足が現実化しそうだ。


今週も米国財務省による国債の大量発行が続いている。並行的にNY連銀による既発債の買い入れが実施されている。平穏には消化はされているが、債券市場(金利変動)から目が離せなくなってきた。債券市場の波乱は、そのまま為替市場(ドル)の波乱につながるものであり、目が離せない。

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2 コメント

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結局、、 (007)
2009-04-09 11:09:29
ツーフィール、ツーレイト。もはや一企業では無く米国国家を丸抱えで世界が補填する動きは今後も続きそうですね?まずは胴元のプレーヤーに再び資金を貸し付けリハビリ開始、、きっと数年後にはあんなこともあったっけ?となるんでしょう。そして何年か数十年に一回このようなことが起きて今回同様のプロセスで処理することが可能となればここしばらくは見かけの安泰は続きそう。。ただ気がつけば貧富の差は更に拡大、、テロといった相手が見えない感染症のようなことに国家は腐心する時代の到来なのでしょうか?映画007も流れが変わりスッキリしないのもうなづけます。。。
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国債 (kenji)
2009-04-09 15:21:58
麻生政権が国債を発行するが、これだけ経済が落ち込んでいる(-15パーセントくらいか)から、誰が引き受けるだろうか。誰が引き受けられるだろうか。
日銀しかないだろう。亜米利加は電子マネーを大量に出しているから、インフレが常識だが、負債の始末だから、それが帳簿上なくなるだけで、高利貸しが無罪放免すようなものだろうか。よく和からない。
 今のところ銀行倒産が起きていないから、それですんでいるが、日本人は持っている(?)とされる、金を、どのようにするつもりだろうか。株の損は年金資金が引き受けているとしか思われない。
 この大恐慌はこれからで、20年つずくと仮定したら、銀行は軒並みやられると私は思うがそのとき貯金はどうなるだろうか。
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