注目のワシントンでのバーナンキFRB議長の講演内容は、報道されているように月末にFOMCを控えるなかで大幅利下げの意向を示すという異例のものとなった。先週末発表された雇用統計の悪化も指摘し、金融不安が長引き、信用収縮から住宅市場の落ち込みが厳しくなっており、株安、ガソリン高などもあり個人消費も鈍化しているとした。市場の中にはFOMC前の緊急利下げを読む声もあると一昨日書いたが、昨夜の利下げ政策に大きく傾いた発言内容からすると、この辺りの空気を読んだ上でのことだったのだろう。実際に1月8日には米不動産業者協会がFRBに対し、一気に0.75%の利下げを実施し、金利を3.50%にするよう求めたというニュースがあった。「小刻みに引き下げるよりは、1月にまとめて3.5%まで緩和を」という内容だった。FRBの政策が後手にまわっているという非難の声が以前からあり、今回のバーナンキ発言は、緩和策の優先を市場に示すという意図があったのだろう。“additional policy easing may well be necessary(追加利下げが必要になるかもしれない)”ともしている。
バーナンキ発言前には、このところの急騰への警戒から利益確定の売りに押され860ドル台へ前日比で15ドルほど下げていた金価格だが、発言が伝わるや次回FOMCの利下げ幅拡大と緩和策の継続(ドル安見通し)を素直に受けて、またインフレ警戒をにじませたECBトリシェ発言も出てユーロが買われたこともあり急反騰、結局過去最高値を更新。本日アジア時間の午前には時間外で900ドル手前まで買われたが押し返されている。昨年秋の急騰相場の覚えもあって、当時に比べると警戒感は薄い。これも慣れと環境の成せる業(ワザ)か。今回のドル円の戻りが110円に届かなかったが、こちらも押し戻されると前回の安値を下回るのか(107円割れ)否か?国内はそちらの方の影響もある。
昨夜は、3年以上前からセミナーで協賛していただいている損保ジャパンDIY生命の方々との内輪の新年会。久々にタタカッテしまい更新がスキップした次第。今夜は住友商事と住商マテリアル主催の昨今の業界では数少ない大規模な新年会。
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