気に入ったぞ～～「安定的な不均衡」

9月19日に時間がなくて書けなかった内容が2点あって、9月18日のコメント欄で書かれていた「対米証券投資」の数値についてがひとつ。もうひとつが米経常収支の中身である所得収支について。対米証券投資は、7月の数字が最新でネットで329億ドルと大幅な落ち込みだった。以前も書いたけれどマネーフローという面と米国のファイナンスという面で非常に大事なデータだと思っているが、メディアではあまり取り上げられることはない。今回はネット700億ドルの流入予想のところ半分以下というわけ。2005年5月に269億ドルという数字があって、それ以来の低水準。

ただし7月はＦＯＭＣでの利上げ打ち止めか否かというタイミングでもあったので、これだけでは判断できない。ただし投資マネーの動向とは、1ヵ月で300億ドルも急増減するということを再確認。今週出合った（？）言葉に「安定的な不均衡」というのがあって言い得て妙だなと・・・気に入ってしまった。大きな不均衡はあるけれど問題なくファイナンスされてると。。。もちろん米国の赤字の話。先日7月の貿易赤字が680億ドルと過去最高だったが、ドル相場はまったく反応せず。為替市場は機能を止めたのか・・と。いやいや日米間など経済状況が平行移動なので相対比較が働かぬ、よってドル円も動かん！一蓮托生は為替まで平行のレンジ相場としたよね、ここでは。

しか～し、どんなに赤字が膨らんでも資金が入れば大丈夫という「安定的な不均衡」なる構図の危うさは、今回の数字が物語るというわけ。これから金利を上げられなくなっても安定的に流入すればいいけどね。7月の貿易収支680億ドルでグロスの資金流入は545億ドル、ネットで329億ドル・・・8月は「対米証券投資」大幅増加で赤字を上回っているんだろうかね？

所得収支のほうは、これも劇的で今回の4－6のデータの発表に際して1－3月期のデータが修正されて当初の19億ドルの黒字から25億ドルの赤字になった。4－6も41億ドルの赤字。どうも所得収支の赤字が定着しそうな雲行きになってきたぞ～～。ドル高の水準を維持したまま金利を上げた結果といえるが、受け取りの配当・利金より支払い超過ということ。2年前は年間300億ドルの黒字だった。赤字を多少なりともカバーしていた項目まで赤字に転落したという話。さて、どうなりますか・・・。

1週間経つのは早いね。ワシントン協定は100トンくらい売り残しになりそうな気配。

他力本願はイケマセン！・・とかいいながらヤクルト頑張れ～～～。。俺たちはあなた方の味方だぁ～～お調子モンなのだ・・・。。