亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

綱渡りの米金融政策

2006年06月06日 19時45分54秒 | 金融市場の話題
本日の午後、当方に電話を掛けてきた御仁いわく「商品バブルが弾けました」。なるほど。だったら株式市場はどうなんだろう?ここまでの上げ方が、商品市場ほどではなかったのでこちらは違うのか?景気よりもインフレ抑制に当面は重心を置いている旨のバーナンキ発言は、日本時間昨夜のNY株式市場をいたく刺激した。5日にワシントンで開かれた全米銀行協会の国際通貨会議でのものだが、先週末の(大幅に予想値を下回った)雇用統計の結果を受け、利上げ休止を読む空気が広がった直後だけに狼狽売りも見られたのだろう。NYダウは丁度FOMCが開かれた5月10日の高値から値幅で593ドル、率にして5.1%下げたことになる。日経には米国では投信の解約が広がっており5月24日までの1週間で日本円にして約8千億円になったという記事があった。その後の状況からすると、さらに広がっている可能性がある。株式投信から債券型投信への資金移動はこうした際に良く見られる流れであって、この時点で驚くことはないだろう。それでも不気味さは否めない。

インフレ抑制のタカ派的発言に主眼を置いて報じられているバーナンキ議長の発言内容だが、一方で今後の景気減速の見通しにも触れているので、引き続き両睨みの警戒モード継続といったところなんだろう。その中でバランスは、インフレ抑制ということだと思う。FRB(FED)の方針が二転三転しているように取られた後だけに、今度ばかりはその信認が問われていることもあって、そのまま利上げ実施ということか。先日のように「いや、5日の発言の真意を市場は取り違えている。そこまで確定的なことは言ってない」などということがあったら、株はさらに沈むことになる。ドル相場の動向なども監視下に置いてのことなんだが、8日木曜日のECB(欧州中央銀行)理事会では利上げが予想されているので難しい綱渡りが続いているわけだ。直接的には、来週の水曜日14日に発表予定の消費者物価が俄然注目の的になってきた。FRB議長の交代の年は市場は荒れる、とりわけ長期政権の後は・・・という経験則は生きているということ。

金市場は往来相場の中にあるけど、NYコメックスの取り組みの減り方からするに、たっぷり含み益を抱えた“コア・ロング(核になっている買い建て玉)”に手を付ける投資家も出始めているということか。一方で、先日も書いたが金ETF(上場投信)の方は、残高が戻っている。不穏な金融環境のなかで、この下げをチャンスと見ている投資家もいるわけだ。この辺りが銀やプラチナなどと金の違いが出るのだが、単なる商品である他のものと唯一金融的側面を併せ持つ金との値動きの違いは、既に現れている。

ここで話は急に変わるのだが、先日「コメント」欄で誘ってもらった札幌ドームでの日ハム戦は、結局行けなかった。この時間既に試合は始まっているのだが、なななんと井川が打たれ2点先行されているようだわ。立ち上がりに難があるからねぇ。

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3 コメント

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調整ですね、とにかく。。 (kenken)
2006-06-07 12:40:19
叔父に金現物を勧めて1年ちょっと経ちます。法事でしか会わない関係でしたが、金を買って以来、週に3回は電話があります。平均単価1500円強で、100kgを現物で20回に分けてナンピン。儲かったら半分やるからと言われ、それ以来、半場当事者に・・。10年持つと言う叔父ですがようやく落ち着いてきました。いい調整でホッとしています。
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そのようで・・・ ()
2006-06-07 04:27:31
実は昨夜同じことを感じました。結果的に今シーズン最高の出来、だったりするのでしょうか。ダルビッシュはニュースで見ましたが球が生きてましたね。
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単なる偶然? (fairlane)
2006-06-07 00:49:19
亀井先生が行かれた試合、もしくは行く予定だった阪神戦は「相手投手が最高の投球をする」というジンクスができつつありますね・・・ 失礼しました。



ダルビッシュはもっと下半身作らねば長持ちせんぞ(井川くらい)と思ってたが、凄かった・・・
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