引き続き23日に迫る英国のEU(欧州連合)離脱の是非をめぐる国民投票を前に、世論調査の結果に楽観悲観、翻弄される日々。態度を表明していないいわば浮動票は土壇場で現状維持に傾くのではないかと思っているのだが、どうなるか。ここに来ての各種世論調査はどれをとっても残留、離脱が拮抗しているようなので、これは残留となってもシコリが残りそうだ。
足元の金市場の上値の重さは、内部要因の悪化によるところも大きい。5月の雇用統計がネガティブ・サプライズとなったことで、利上げ観測の後退を映し、ファンドが予想以上に買い付いていることが判明したのが先週末17日(ネットロング870トン)。5月始めの水準を超えて(手元にある資料によると)過去最大規模の買い越し残となっている(オプションを除く)。思えばその後FOMCがあり、想定以上のハト派的内容に、さらにロングが積み増されたと思われる。超過分のロングがEU残留優勢との見方の下で断続的に売り手仕舞われているようだ。