亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

国際交易の根幹を揺るがす“ガラガラポン” の先を読みかねる株式市場

2018年11月13日 22時35分18秒 | 金融市場の話題
昨日もここで書いたように、米国優位のドル高が先週の連邦公開市場委員会(FOMC)以降に鮮明になっており、スイスフランや円も対ドルで弱含み、金も売られという伝統的なヘッジ先が総すくみ状態となっている。こうした中で、NY市場の金も12日アジアの午後の時間帯からロンドンそしてNYと時間の経過とともに水準を切り下げながら進行することになった。しかし、12日NY引け後の時間外で1200割れを試したものの、なんとか堪えた。

12日はベテランズ・デー(復員軍人の日)で債券市場の取引は休み。しかし、週明けの米国株式市場がアップルに象徴されるハイテク株を中心に大きく売られナスダック総合株指数は2.78%と3%に迫る大幅下落に見舞われるなど、NYダウ、S&P500種を含む主要3指数ともに大きく値を崩すことになった。この日の下げで中間選挙後の上昇分を3指数値ともに全て失うことになった。

いったんは、選挙という不透明要因を越えたことで買い戻された株式市場だが、相場をけん引してきた大手IT企業の業績見通しに対する懸念が再燃している。問題は「これから」だが、そのこれからが、米国の大統領が国際交易の根幹を揺るがす“ガラガラポン”に専念していることから、その結果を読むのが難しい。なぜなら、まだ仕掛ばかりで完結していないものばかりだからだ。

この株安が、金市場には一定のサポート要因となっているものの、ドル高をテコにしたファンド、特に目先の動きに飛び乗る形で売り買いを加速させるCTAと呼ばれるタイプの資金が金売りに動いていると見られ、一巡するのを待つ以外なし。


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