亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

「重なる時は、重なるもので・・・」

2014年10月31日 23時58分32秒 | 金市場
重なる時は、重なるもので・・・。今回のFOMC声明文の予想外の「強気トーン」すなわち「タカ派的」内容。そこに間髪を入れずに飛び出した予想を上回るGDPが前期比で3.5%。この成長率は、主要国の中での突出ぶりを示すもの。それゆえドルを押し上げることになったのは、声明文とGDPのコラボ。ドルインデックス(ドル指数)は10月3日以来の86ポイント台復活・・・・・の裏側では金が同じ10月3日以来の1200ドル割れに。まさにドルインデックスとドル建て金価格は逆相関。

さらなる重なりは本日の日本(・・・なんというシンメトリック、相似形)。こちらは偶然というよりも何らかの意図を詮索してしまうのは無理からぬこと。日銀による追加緩和はまさにサプライズ。こちらも市場心理への働き掛けということを、欧米にならってやっているわけで、それが功を奏して一気に進むドル高円安。さらにGPIFが運用比率の見直し(日本国債から日本株、外国株へ)を行い(何を慌てたのか)即日変更を発表。こちらのコラボも強力で、市場でドル買いが席巻することに。

前日と同じようにロンドンの取引時間帯に入る早朝に、まとまった売り物が再び出て価格が抵抗線を下回り急落することに。ファンドのプログラム売りとの間で攻防戦が続いたようだ。今回は昨年と今年の都合3回目となる下値模索の中で1180ドル前後をあっさり割ったことから、下げに拍車が掛ることになった。日本発の緩和のニュースがドルをさらに押し上げる起爆剤になったことから、ドルインデックスは2010年6月以来の水準に。金は1160ドル台に。こっちは2010年7月以来のこと。



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