亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

戦国相場入り

2006年04月24日 17時18分56秒 | 金融市場の話題
週末のNY市場で貴金属全般また原油、非鉄まで買い戻されて、20日(木)のシルーバーショックも一過性というイメージだが、こうしたことがいつ起きても不思議はないという意味で、為替も株も金市場も戦国相場入りしているという認識が必要になりそうだ。4月8日にこのブログで米長期金利が大方の市場関係者の予想に違うかたちで4.9%を突破しており、次週はこの金利動向が注目だとした。結局5%台に乗り関心も高まった。この金利上昇が日銀の政策変更やECB(欧州中銀)の上昇に押される形で起きているのは置いておいて、米国に関しては引締め策の打ち止めを探る段階での長期金利の上昇ということで、タイミングの悪さは否めない。上昇が仮に利上げ継続を読んでのものであれば、先週公表された3月28日のFOMC議事録で利上げの打ち止めを探る意見が複数出ていたことが判明しているので、理論上は多少の影響も考えられたが、現状は5%超で止まったままとなっている。上昇が続くと住宅関連のソフトランディングは難しくなる。逆回転を始めると、予想外の景気の“振れ”もあるので、引き続き要注目ということ。

景気というと、今週末28日に米1-3月期GDP速報値の発表が予定されているが、大幅な政府支出が乗ったこの数値が果たしてどれだけのものになるのか、これも関心事。あとは中古住宅販売(25日)やらバーナンキ議会証言(27日)がある。バーナンキ議会証言は2月の時には「分かり易さ」がクローズアップされたが、今回は議事録公表の後を受けたものなのでこれも興味深い。

金の方は、今朝のアジアの時間帯だけで下に10ドル振れるほど荒れている。その後結局630ドル前半までスルスルと戻った。売り崩しの仕掛けとも思えず、手仕舞い誘いの陽動作戦か。昨夜遅く家に帰り着いたら、久々にブル氏からメールが・・・。オランダがIMF保有金の利用を提言というロイター伝だった。米国議会の反対が読めるので、このニュースには反応なし。いずれにしても冒頭に書いたようにこちらも戦国相場突入。ケガが怖いなら近寄らないこと。そんな展開でしょう。じっくり型投資は、この限りにあらず。押し目買い・・・といっても、どこが押し目やらということなので、目をつむって購入時期を分散して買うのみ。

週末の京都ではドル相場と金に焦点を当てて話したが、もちろんドル安見通しを声高に叫んだので、今日のドル円の急落(円急騰)は非常にタイミングがよろし・・・。なんせ16円切れたら、後は早いとしたから。

写真は本日の内容には無関係だけど昨日の流れで掲載。戦国っぽく・・・ないか・・な?

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