(12:49)6月8日にGMのことを書きましたね。そのときに株主総会でCEOが不当な円安も業績低迷の影響なんだとしていると。年金や医療費の負担が大きいのは分かるが、結局は何が売れ筋かということを見誤った、あるいは消費者が魅力的と思う車を作れなかった、その方向に経営資源を向かわせる判断をしなかったという面で、経営サイドの問題であって為替を背景に挙げるのはやはり言いわけでしょう。しかし、個人的に引っ掛かったのが「アンフェア」という言葉。思うのは、この株主総会の状況を日本側メーカーは(そして当然経済産業省スタッフも・・・そうでなかったら困りモンだよ)その発表内容から株主との質疑まで詳しくチエックしたであろうということ。最近もトヨタが米国紙で全米各地のトヨタの工場の場所と雇用者数を示す15段(全面)広告を出したくらいだから、相当神経を使っているのは間違いない。中国が矢面に立っているとはいえ、かつての日米自動車戦争が政治問題化した経緯があり、それは避けたいという思いがヒシヒシと伝わってきます。実際、GMの総会と同じ日に米下院の歳入委員長のトーマス議員が「日本の円は中国の人民元より操作されている」「中国よりもむしろ日本に対して鋭い批判をすべき」としている。といっても、“大きな声”ではないので心配ないのでしょうが、当事者にとっては気になる発言でしょうね。
そんなことを頭の隅に置いて最近のドル円を見ていると、思い浮かぶこともあるわけです。節目を取っ払ったにもかかわらずドル円の頭が重い。わたしが日本の自動車業界のトップだったら節目を突破したからといって、ここで110円、112円、115円などと急には動いて欲しくはないですね。せっかく広告を打ったり一生懸命アピールしているのに、効果も薄れる。中国中国と騒いでいるが対日貿易赤字だって大きいぞとなりかねない。したがってドル円為替は安定している方がいい。このところ100円飛び台が続いているので110円台乗せは、向こうからするとドル高というよりも円安というイメージ。輸出のレートも105円程度に置いているわけで、このあたりであれば企業サイドも文句はない。つまり居心地はいい。そこでいま110円までの間にかなりの規模のドル売りが控えているとの話を聞いて、そうだろうな、と思うわけです。自動車業界の保有するドル資産は大きいでしょうし、以心伝心、巨額の外貨準備の利息分くらい円転しても為替介入にはならないし公表することもないでしょう。
そんなことを頭の隅に置いて最近のドル円を見ていると、思い浮かぶこともあるわけです。節目を取っ払ったにもかかわらずドル円の頭が重い。わたしが日本の自動車業界のトップだったら節目を突破したからといって、ここで110円、112円、115円などと急には動いて欲しくはないですね。せっかく広告を打ったり一生懸命アピールしているのに、効果も薄れる。中国中国と騒いでいるが対日貿易赤字だって大きいぞとなりかねない。したがってドル円為替は安定している方がいい。このところ100円飛び台が続いているので110円台乗せは、向こうからするとドル高というよりも円安というイメージ。輸出のレートも105円程度に置いているわけで、このあたりであれば企業サイドも文句はない。つまり居心地はいい。そこでいま110円までの間にかなりの規模のドル売りが控えているとの話を聞いて、そうだろうな、と思うわけです。自動車業界の保有するドル資産は大きいでしょうし、以心伝心、巨額の外貨準備の利息分くらい円転しても為替介入にはならないし公表することもないでしょう。