亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金融環境の“断層”

2005年06月07日 18時37分16秒 | 金融市場の話題
(18:37)正直に言うと、相場における何年周期説とか、ドル円相場のリズムは○年下げて×年上げるなどという説は無視はしないが参考に頭に置いておく程度でいいと思っている。それらは分かり易く、説得力を持ったものではあるけれど、一定の環境下で有効な説であったと思うからだ。それをいつまでも当てはめようとするところに無理があると思うのは、ここ数年の変化の度合いが我々の認識を遥かに超えていると思うからだ。技術的にはやはりIT化が大きい。キーワードは「情報化」で金融はバーチャルな世界ゆえ、ネットワークに乗りやすかったということ。したがって「増殖」が進んでいる。

より具体的には、ベルリンの壁崩壊から始まった変化が数年後の90年代中頃、そしてさらにNY株がバブル化し弾けた2000年前後を屈折点とし流れは変わっている。国際社会は構造的に変わっており、それにともない国際情勢の方向を決める国家間の力学も変わっている。ということは明らかに国際金融環境も変わっているわけで、それを環境を無視して従来のモノサシで割り切ろうとすること自体に無理がある。強いていえば、新たに生まれつつある環境のなかで新たなモノサシが必要になっていて、それを探す作業を我らはしているということか。

新しい船には新しい水夫などというと、今では古典に属するような唄の歌詞だけど、明らかに“断層”は存在し2000年を前後する数年のゾーンがフォッサマグナみたいなイメージだ。だから金なども動き始めた。これ、以前からの持論で原稿として書いたこともある。
北京の国際金融会議に衛星参加したグリーンスパン議長の発言を報道で目にして改めて思ったことです。
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2 コメント

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古い水夫は (ぶる)
2005-06-07 22:32:23
知っているのさ。

新しい海のこわさを。



EMS崩壊のときもそうでしたが、

均衡が崩れてがーっと動く瞬間は怖いですね。

それまでの図式、シナリオが崩れ去り、新しい海域へ。



ユーロドル、そこはかとなく重いですが。



金は強くて@425.00/50。



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古い水夫は ()
2005-06-08 00:20:33
ぶるさん、こんばんは。おっしゃるとおりです。海図のない航海です。



たたかい続ける人の心を誰もがわかってるなら

たたかい続ける人の心は

あんなには 燃えないだろう
返信する

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