Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

朋有り近辺から来たる・・・そしてわが身を省みる

2009年01月15日 | バリ
 今回のインドネシア滞在最後の夜、調査地から戻って、私と一緒にガムランの演奏している沖縄の友人たちが部屋に集まった。彼らは私がデンパサールで宿泊している場所の近辺に住んでおり、それぞれの下宿までバイクで3分程度の距離である。最近、頭痛がすることからアルコールを飲むことが少なくなったが、今回の調査もこの日で一段落したため、最後の夜の宴会となったのである。といっても皆、夕食後なのでビールとおつまみだけで床に座って小宴会が始まった。もちろん今回の滞在中、最初のビールである。
 宴がたかなわになると、それぞれバリに対する思いや、芸能に対する姿勢などが語られて面白い。日本ではなかなかこんな風に話す時間もないが、音楽や舞踊に対する思いについていったん語りだすと、二人ともアルコールの力も手伝ってか誰もが止まらなくなってしまうもの。
 二人が帰って一人になると、なんだか彼らがうらやましくなった。このところ仕事がらみの調査でバリのあちこちを走り回りことが多くて、若かったころのように落ち着いてワヤンの上演や曲を学ぶことができなくなった。もちろんこうして仕事で来られるようになったことは、かつてのように貯金を取り崩しながら勉強していたことを考えればありがたいことなのだが、その分、当然のことながら自分の行動は制限される。バリで経験した純粋な意味での「習得」を目指すフィールドワークにもう一回挑戦したいと真剣に考えてしまった。今度は一人でなく、息子がついてきてくれればいいのだが、彼にも彼の人生があるのだし・・・。やっぱり勉強は一人でやらないとね。