Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

芝刈り

2009年07月15日 | 家・わたくしごと
 祖父の家にはかつて芝生が緑の広がっていた。さほど広いわけではなかったが、それでも相撲をとる程度の遊びには十分の広さだった記憶がある。子どもの時分は、よく祖父と芝刈り機で芝を剪定した。前に押すと芝を刈れるような刃がつけられているもので、やはり子どもが誤って手でも入れないようにと祖父といっしょに作業したのだろう。それでもそれはとても楽しかった思い出だ。
 今でも庭の広さはほとんど当時のままだが、花壇の部分が徐々に拡張し、芝の部分は歩ける部分のほんのわずかな箇所に狭まってしまった。それでも芝は根を張る植物なので毎年、しぶとく生え続けるために芝刈りをしないと汚らしい庭になってしまうのだ。それを見かねてか、あるいは偶然出会ったのかはわからぬが、父が数年前、古道具屋で古い芝刈り機を買ってきたらしい。昔、祖父と使ったものはとっくに壊れて今はなくなっていたのだ。
 昨日、私はその芝刈り機を使って数十年ぶりに庭の芝刈りを手伝ったのであった。カタカタというスクリューのような大きな刃が回って芝を刈る音が気持ちよく響く。この音だ!子どもの自分もこんな音を耳にしながら作業したっけ。でも、なんだかものすごく前に押すのがたいへん。これは芝が長いからなのか、それとも刃が切れないのだろうか?もう数分やっただけで「コツがいるんだよ」と言う父にバトンタッチ。結局、親父の手伝いは中途半端のまま終了。
 さて芝刈りの話をワヤンの練習に来たメンバーたちにしたところ、「桃太郎」の話を持ち出した方がいたが、ちなみに桃太郎に出てくる「山にしば刈りにいくおじいさん」の「しば」は、「芝」ではなく「柴」である。こちらの柴は、燃やすための小枝などのこと。「考えてもみーや、山に「芝」刈りにいってどないするんや!」なーんてね。ちなみに言われたときは私も知らなかったので、ちょっと勉強した成果の披露(自慢)である。