社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

家に居たい患者さんに看護ができること 角田直枝(2006)

2008-09-13 21:56:39 | 看護学
『緩和ケア』 Vol.16 No.3 MAY 2006
 
主に、在宅医療における看護教育のあり方を検討。
病棟看護師にむけての、エール?檄?という印象を受けた。

1996年に看護教育のカリキュラムが改正され、初めて「在宅看護論」が設定されたとのこと。
引用
「病院の看護師と訪問看護師が研修や学会などで同席する機会も少ない。病院と在宅で働く看護師の協働が立ち遅れてきた結果、看護師の多くが在宅療養を知らずに退院指導や退院調整を行っているのが現状である」


「在宅看護論」が割と新しい科目であることに驚いた。
しかし大学での保健医療ソーシャルワーク教育は、もっと遅れていると思う。
特に医療福祉に関しては、医療機関が社会福祉士の実習機関として認められたのはここ数年(3年くらい?!)のこと。さらに、保健医療でマイナーな位置にある「在宅医療」については、触れられる機会が少ないのではないかと思う。
職能団体においてはどうだろうか?やはり「在宅医療」は、「送り出す先」であり、「ソーシャルワーカーとして活動する場所」ではないようだ。実際に、冠がついて開かれている講座等は、「退院調整」ありきのものであることが多い。
「在宅」をフィールドとして活動するソーシャルワーカーは、どうやって成長していけばいいのだろうか…。

論文のなかで、地域の情報を十分に把握できない病棟看護師は、早いうちから地域(在宅)の看護師に情報を得よう!とあった。
病院であれ地域(在宅)であれ、そういったところでソーシャルワーカーを活用してもらいたいなぁ…。
他職種への浸透が、まだまだであると痛感した
コメント
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